40年前のバイクをレストアし旅をするカップルYouTuber 自由なライフスタイルとチャレンジすることの楽しさ

 皆さんは田舎ののどかな風景の中、興味のある趣味にチャレンジしたり、世界各地を旅して様々な人々や風景との出会いを想像することがあるだろうか。あるいはこれらのような楽しさを味わったことがあり、既に病みつきになっているのだろうか。

 今回紹介する「Ori and Kaitoチャンネル」は自由なライフスタイルとチャレンジすることの楽しさや大切さに気づかせてくれる、そんなチャンネルといえるだろう。

【総集編】コロンビア人妻に日本の旧車バイクをプレゼント!40年前のボロボロバイクをレストア

 まず紹介するのは、40年前のバイクをレストアしプレゼントするという動画。日本の田舎の家屋でレストアされるホンダGB250クラブマンのバイク。カップルの二人がバイクの分解、洗浄、塗装、組み立てなどの作業を日本人には馴染みある家屋で行われている様子は新鮮だ。

 GB250クラブマンは、1983年に登場した美しいデザインと高回転を得意とする4バルブ単気筒高性能エンジンを特徴とした車種で、これを修理しつつ、カフェレーサー(カフェを基点に走るライダー達のクラシックなスタイルと速さをポイントとしたカスタム)や スクランブラー(オフロードと都会のスタイルをミックスしたカスタム)スタイルを意識してシンプルな構成とカラーリングでカスタマイズされており、田舎ののどかな風景ともマッチしている。

 約1年をかけたこのプロジェクトは映像や動画編集の美しさも相まってひとつのスタイルとして見ることができるだろう。How to形式の動画で作業の詳細が確認できるので是非再生リストもチェックしてみてほしい。思い通りに作り込める自由な趣味であると言えるだろう。

 このように見事なバイクのレストア・改造をこなすこちらのカップル。実はバイクに関しては素人の状態からスタートし、徐々に学びながら進めていったという。チャレンジの連続であるからこそスキルが増えていき、成長する喜びが感じられそうだ。たとえ初めての挑戦で完璧にできなくとも、まずはやってみる・完成させてみることで見えてくるものがあると感じる。

日本のド田舎に移住した外国人たち【国際カップル】

 日本とカナダのハーフであるKaitoさんは、学生のころ勉強漬けの生活を送った後に就職することとなった。そしてその会社を3年半で退職する。理由は就職した後の自由のなさに気づいたことだった。父親からは、苦労しておけば将来楽になるといわれてきたにもかかわらず、実際に働き始めると不自由な生活になったことで「今までの苦労とはなんだったのか」と考えるようになる。そこで、やりたいことをやる人生を目指しフランスへ渡り、このときにOriさんと出会うこととなった。

 コロンビア出身のOriさんは新しい言語を学ぶため、そして小さいころから様々な国の文化に触れる機会があり、「そこで出会った人々は旅を通して多くの経験をしていた」ということに気づき、羨ましく思ったことからフランスへ渡ることに。

 その後2人で20カ国以上の様々な国を旅し、多くの人々との出会いがある「旅」の魅力を感じたという。その後2人は結婚、山口県の田舎に移住し現在に至る。

 Kaitoさんは現在建築関係のデザインやカフェの経営、Oriさんは語学指導関係の仕事を経て、現在は旅のために離職している。

 YouTubeを始めたきっかけは、まずひとつ目に、元々映像を撮ることが好きだったOriさんが、目標がなく落ち込んでいたところ、新たな挑戦として2人で始めたことだという。このとき先ほどのGB250のレストアプロジェクトも始めていたタイミングで、レストアの紹介にもなるのではないか、ということで始まった。ふたつ目に、自分たちの「チャレンジを通して感じた喜びや感動」を視聴者の挑戦のモチベーションにしたいということだった。

 チャンネルのテーマは「旅」。国ごとの違いや、出会う人々にもそれぞれに多様な経験があり、学ぶことが多くて楽しいという2人の思いが詰め込まれ、旅の魅力を発信するチャンネルになったようだ。

山口県縦断バイク旅。コロンビア人バイク女子がおススメするバイクツーリングスポット│日本一周バイク旅 予行演習編

 冒頭で紹介した動画で完成したバイクで旅の様子をおさめた動画も公開されている。
 2022年6月の投稿で、瀬戸内海から山口県を北上し、日本海へ向かうルートを旅する様子だ。山口県は土地的にきれいな景色へのアクセスが良く、住んでいてとても満足しているのだとか。道中、ライダー同士であいさつする瞬間があったりと景色や人々との出会いが見て取れる。道を間違えても走っていること自体がとても楽しそうだ。人間がむき出しのバイクだからこそ感じる様々な自然環境も楽しさのひとつだろう、バイクとシンクロする感覚を体感できたようだ。また、この動画を通して、作り手の雰囲気が作ったモノ(バイク)に反映されるようにも感じられる。

 後編では多くの鳥居や、日本一入れにくい賽銭箱がある神社が登場するなどこちらも見どころが多い。詳細な旅の様子はぜひ動画を視聴してみてほしい。

 「旅をする」という目標に向けて、バイクを旅の足として手に入れて修理し、その他の機材もそろえていく。そして旅での経験を活かして次の旅へと向かうという目標達成のために段階を次々クリアしていくというスマートなところは見ていて学べる部分だと言えるだろう。これが人生における自由を物語っており、ライフスタイルとして表に出てきていると思われる。これは常に大小かかわらず「チャレンジ」しているからこそ生み出されるものだろう。

 現在2人はキャンピングカープロジェクトも進めているようだ。今後もこのチャンネルの旅と挑戦に注目したい。

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