愛川こずえ×いとくとら対談 再注目される「踊ってみた」と「踊り手」の歴史を振り返る

ボカロ曲は、踊るときに自分の色を出しやすい

踊ってみた動画の金字塔でもある「【こずえ】ルカルカ★ナイトフィーバーを踊ってみた【らめらめよ!】」

――愛川さんといえば、2009年に投稿された「ルカルカ★ナイトフィーバー」の踊ってみた動画のインパクトは大きかったと思います。あの動画を投稿したことで愛川さんの人生はどんなふうに変わりましたか?

愛川:そうですね、海外のイベントに呼んでいただけるようになったのは、「ルカルカ〜」の投稿が大きかったかなと思っています。投稿した当初は、ボーカロイド曲に自分で振り付けをして踊る人ってまだ本当に少なくて。ちょうど投稿したタイミングでいとくとらさんとDANCEROIDを結成して、そこでみんなで踊ったり、いろんな方が真似して踊ってくれるようになったことで、広がっていきましたね。いくらさんとシンガポール行ったもんね。

いとくとら:行ったね、懐かしい。

――前回のボカコレ2021春では「ルカルカ★ナイトフィーバー 2015」のモーションアクターをされつつ、ご自身でも動画を投稿され、見事に踊ってみたランキングの1位に輝きました。

愛川:samfreeさんが亡くなる前にご自身でつくられていたRemixバージョンの音源が出てきて、「これをみんなで一つの作品にできないか」ということで、声をかけていただいたんです。せっかくモーションアクターを務めたので、自分でも投稿してみようと思って、2009年のときと同じ家のリビングで撮りました。

 思っていたよりもたくさんの方にまた見ていただいて、楽曲自体の知名度のすごさに改めて驚かされましたね。当時も曲の良さがあってこその広がりだったと思いますし、今回「ルカルカがまた聴けて嬉しい」みたいな反応もいただけて、改めて楽曲に触れるきっかけになれたのは嬉しいなと思います。

【愛川こずえ】ルカルカ★ナイトフィーバー 2015を踊ってみた

――お2人にうかがいたいのですが、ボカロ曲を踊るときならではの魅力や楽しさはありますか?

いとくとら:それぞれボカロPさんによって色はあると思うんですけど、ボカロって良い意味で無機質な所があって。自分の振り付けを入れたり、実際に踊ったりしたときに自分の色を出しやすいのかなとは思いますね。いまだと歌ってみたが上がって、そのなかから自分の好きな歌ってみたを使って踊る、雰囲気に合ったものを選んで踊る、そういう楽しさもありますよね。

愛川:私もいとくとらさんと近い考えです。ボーカロイドの声だからこそ、自分で想像してつくれる表現の幅がすごく広くて。同じ踊ってみたでも、「この歌い手さんの音源使うんだ」という子がいたりして、そういう所からそれぞれの個性が広がっていったりするので、ボカロ曲は踊ってみたにとっても、本当に表現の幅が広がるものだと思います。

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