こっそりツイートできる『Twitterサークル』のユーザーテストに見る、Twitter新機能の成功と失敗

 Twitterで8月16日にトレンド入りしていた『Twitterサークル』。トレンド入りしていた理由はTwitterがこの施策を限定の人に向けてユーザーテストを行い、その反響があったためであると考えられる。ハッシュタグをつけてコメントしている人を見ると「どこかの大学のサークル?」「簡単に言えばInstagramの親しい友達機能だ」などと言われていた。

 本稿では実際のTwitterサークルについて詳しく見ていくとともに、今後の使われ方、これまでのTwitterの新機能から考えられる「Twitterサークルの今後」について考えていく。

Twitterサークルとは

 注記: Twitterサークルは現在、導入の初期段階にあり、全世界の限られた数のユーザーだけがTwitterサークルのツイートを作成することができます。ただし、Twitterサークルに招待されたすべてのユーザーは、そのサークルのツイートに反応を示すことができます。」(参照:https://help.twitter.com/ja/using-twitter/twitter-circle

Twitterサークルに対する反応

 仲の良い人に向けて食事の写真や面白い画像を流すなど、相互フォロワー以外には見えないからこそ、少しだけ投稿のハードルを下げてみようといった考え方をしている人も散見された。その反対に「入れてもらえるか不安」「もしサークルに入れてた人を外したいと思った時に前のツイートが見れなくなってると思わせてしまうのが嫌」といったような不安を感じる声も挙がっている。

 また、Twitterサークルが実装されることにより、「センシティブな内容を発信してしまう人が増えてしまうのではないか」という声も見かける。その理由として、サークル機能の不具合により、投稿が世の中に出回ってしまうなどした場合、多くの問題が生まれてしまうのではないだろうかといった理由である。

今までのTwitterの政策

2006年:「twttr」としてサービスを開始

 Twitterがサービスを開始したのは2006年3月21日。共同創業者であるジャック・ドーシーが世界で初めて投稿したことにちなみ、この日を誕生日としている。

 Twitterはソーシャルメディアの代表のように言われてるが、Twitter社自身はSNSではないと説明している。あくまでも「社会的な要素を備えたコミュニケーションネットワーク」だという。

2007年:#(ハッシュタグ)の登場

 『#』の文化は、ChrisMessinaさんというツイッターユーザーがが2007年に8月24日に開催された「Barcamp」というイベントについて「『#』を使ってつぶやこう」と呼び掛けたのが始まりである。SNSで『#』を使うのが当たり前になってきている現在。『#』の始まりはTwitterなのであった。

 誕生から数ヶ月後にサンディエゴで山火事(San Diego Fire)が起こったが、検索がしづらくニュースが伝わりづらかった。これを見たハッシュタグ創始者であるChrisは山火事の状況を実況していた人に連絡し、「#sandiegofire」というハッシュタグを使うことを提案した。これにより、ほかの人々が火事の状況をツイッターで確認することができるようになったことが画期的であり、人々は『#』に目覚めニュースやSNSに普及し、現在に至る。

2008年:日本語版Twitterリリース

 米国のミニブログサービス「Twitter」が日本版サービスを4月23日に公開。

2010年:日本語版Twitterでリツイートが可能に

 リツイートとは、他の人のツイートを「Re=再び、Tweet=ツイートする」という機能である。自分のタイムラインに流れてきたツイートをリツイートすると、フォロワーのタイムラインにもそのツイートが流れ、自分がフォローしているアカウントが何かをリツイートすれば、自分のタイムラインにそれが表示される。

 リツイート機能は現在でも影響力が大きく、有名人が他の人のツイートをリツイートするだけで一躍有名になったりとボタン一つで世界が変わる可能性のある、非常に興味深い機能となっている。その反対に、問題のある行為や文章がツイートされていたとして、少しの人にしか知られていなくとも、誰かが拡散することで一気に炎上してしまうなどといったことが2017年以降は多くなり、リツイートの可能性とともに危険性も秘めているということを忘れてはならない。

 リツイート機能が追加されたことで日本での利用拡大が顕著となり、自分の企業の良さをPRしようと企業公式アカウントが増加し始めた年でもある。

関連記事