虹色侍・ずまに聞く、YouTubeやTikTokにおける「ヒットの法則」とリスニング論

虹色侍・ずまのリスニング論

GEOシリーズは、人生最初に買うべきイヤホン

——今回、GEOのイヤホンたちを実際に使用してみて、どのような印象を受けましたか?

ずま:僕は余計な味付けがないイヤホンの方が好きなんです。こだわってミックスした音が、イヤホンによって勝手にアレンジされて聴こえることって、多いんですよね。曲を作る側だからこその観点かもしれないけれど、普通がいいな、って。僕がイヤホンに求めるのは、壊れないことと、簡単に使えること。あとは、もし壊したり紛失したりしても、アフターサービスがあること。それを、今回試した製品は網羅していました。

それに加えて、値段を聞いてビックリしました。『GRFD-TWS-T39』は、ノイズキャンセリングが十分効いているし、これで6,000円を切っているなんて……(税別5,980円)。そんなことがあるのか! と驚きました。僕がこれまで見てきたイヤホンのなかでは、群を抜いてコスパがいいですね。ノイズキャンセリングがないほう(『GRFD-TWS-DT06』)は、おいくらでしたっけ?

——2,980円(税別)です。

ずま:これが、3,000円切ることあります!? ちょっと、おかしいって(笑)。僕もそうなんですが、数万円以上するイヤホンって、持ち歩くのに気を遣うじゃないですか。もちろん、家で贅沢なひとときに使うのならいいですよ。でも、外を歩いたり、目的地に着くまでの間は、最悪“聴ければいい”んです。ただ、作曲者のこだわりをしっかりと感じられる程度の音質は欲しい。その条件をすべて満たした上で、想像する5分の1くらいの値段なのは……どうなってるんだという感想しか出てこない(笑)。

『GRFD-TWS-DT06』

——高いイヤホンを使っている間の「壊したらどうしよう……」と不安になる気持ち、すごく分かります。

ずま:やっぱり、安心して使えるのっていいですよね。壊したらどうしようをいい意味でなくしてくれるのって、気がラク。たとえば、音質は100点満点ですごいけど、高いイヤホンがあって、80点でも安いイヤホンがあったとしますよね。後者を選んだら、何回買い替えられるんだろう……って、思うことってありません?

——身に覚えがありますね。

ずま:安い方を買っておけば、2台持ちにすることもできるし。しかも、このイヤホンはいかにも安いなっていう感じに見えないのもいいですよね。どう見ても、6,000円を切るようには見えないですもん。僕、1万2,000円のイヤホンを買うなら、これを2個買うなと思いました。

『GRFD-TWS T39』

——特殊シリコンを採用して、いわゆる“寝ホン”的に使える『GRFD-BTE100S3』は、いかがでしたか?

ずま:これがいちばんうれしいです。今回は提供していただきましたけど、存在を知っていたらお金を払ってでも買ってました。僕、寝ながら映画を観るのが好きなんです。スマホをスタンドに立てて、横になりながら。正直、作業部屋にいいスピーカーが置いてあるので、そこで観るのが没入できるんですけど、座って観続けるのがしんどいときってあるんですよね。とはいえ、寝ながら観る時は、スマホのスピーカーから直接聴くので、音質に関しては諦めなければいけないと思っていました。寝ながら自分が持っているイヤホンを使ったら、耳が痛くなっちゃうから。でも、このイヤホンだったらそんなことも気にせず、何時間でも観れますよ。あれ、これの値段っていくらなんでしたっけ。

『GRFD-BTE100S3』

——980円(税別/記事公開日段階の金額です)です。

ずま:ランチ1回分やん(笑)。僕、お高めのカレーを夜中に頼むことが多いんですけど、いつも1,800円くらい払っているんですね。それを、普通のカレーにしておけば、これが毎回買えるってことか……(笑)。

——食事のグレードを1回下げれば買えるレベルというのは超魅力的ですね(笑)。あと、今回のラインナップには骨伝導イヤホン(今回は『GRFD-BCH200B300』を試着)もあるのですが、この手のイヤホンを使ったことって……。

ずま:初めてですが、試してみたら携帯から漏れている音楽が聴こえているのか、耳元で流れているのか分からないくらいの自然さで、逆に不安になるほどの快適でした。骨伝導イヤホンは、部屋のなかに曲が響いている感覚に近くて、音楽を聴くのに身構えなくなるのがいいなと思いました。ただ、低音があまり出ないから、低音を聴くのには向かないかな。そのまま電話に出れたり、メガネみたいな感じで、一日中かけていられる一つのアイウェアみたいな感じに使うのがおすすめです。骨伝導って、相手に耳の穴が見えているから、しゃべる時にわざわざイヤホンを取らなくてすむのがいいと思いますし、仕事をしながら着けるのにも向いていると思います。

『GRFD-BCH200B300』

——最後に、ずまさんは今回のイヤホンたちをどんな人におすすめしたいですか?

ずま:心の底から「これまでイヤホンを買ったことがない人にオススメしたい!」と思いました。最近はいろいろなイヤホンが出ていますが、この4つを使ってみて「これで良いな」と思う人は、極論、一生高いイヤホンでなくてもいいと思います。音楽をやっている僕でさえ、これで満足できるんですもん。さらにハイエンドな音質を求めたい人は、高価格帯のイヤホンを買えばいいと思うのですが、この音質で満足いくなら、1万円後半などのイヤホンを「高いから買う」、とするのはもったいないですよ。そういう判断ができるようになるという意味でも、このイヤホンは“すべての人の基準になれる商品”だと思いますし、人生で最初に買うイヤホンにピッタリだと言いたいですね。

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