まるで“実車”のような映像 奥深きラジコンの世界を追求するYouTubeチャンネル
続いての動画は軽トラのラジコンが題材。
荷物を背負い大きくローリングしながら走る姿が可愛らしい。走行中、起伏をいなす足回りの動きも印象的だ。
この走りを実現する大きな変更点は二つ。まずリアの足回り、リーフバネ(スプリング)周辺だ。リーフスプリングとは板ばねであり、実際の軽トラにも採用されている。今回、アクスル(車軸)の位置をこのリーフスプリングの上側から下側に移設している。これにより車高と十分なサスストローク(サスペンションの可動域)の確保ができる。起伏の激しい荒れ地での走行や大きな車体の動きへの対応が可能になるというわけだ。
二つ目にボディの改造。GT-Rにも使っていたボディへの重りの取り付けだ。取り付ける場所もリアルな車両の動きを意識したものになっている。おもしろいのが、荷台の荷物にも重りを取り付けている点。ただの飾りではなく機能するパーツの一つになっている。
これらの工夫が、見ていてとても楽しく、可愛らしい軽トラの走りに繋がっているようだ。ミニチュア運転手もしっかりと座席に座っている。
さて、動画撮影や構成のテクニックも持ち合わせているKatuRouチャンネル。RCカーをスマホで撮るコツの動画もアップしている。
オフロードを豪快に走るラリーカーが題材だ。この動画にはRCカーの躍動感などを表現するアイディアが詰まっている。車両目線の使い方、どのような運転をして撮影するといいか、どのような車両セットアップにすればいいか、などのポイントがわかりやすく解説されている。
まさに「好き」と「工夫」による賜物だろう。詳細はぜひ動画を見てほしい。この動画を参考にRCカー製作から動画編集まで自由研究的に楽しむのもおもしろいかもしれない。
これらの車両セッティングはレースで速く走るようなセッティングではないが、人間の感覚や本能に語りかけてくるものがあるように思える。競争にも面白さがあるだろうが、「らしさ」を再現する楽しみ、独自の工夫・創造を楽しむ面白さも存在することをRCカーをベースに気づかせてくれるチャンネルであろう。