本番以外の“禁断キス”は効果あり? 最後の主演をかけた本気レッスン『ドラ恋~Kiss me like a princess~』10話
それに対して、りょうすけ(小池亮介)はゆうき(上大迫祐希)からしおんへの気持ちを重々知りながらも、最後の勝負に出る。
「なんでしおんくんばっかに(気持ちが)行ってるんだろうと思う。わかんなくなっちゃった」と話すゆうきにりょうすけが続けた言葉に胸を刺される。「ずっと想っててゆうきちゃんのこと。最近は怖いんだよね、想い伝えてるだけじゃダメっていうか、見返り欲しいなって思ってきてて、嫌になるくらい好きなんだよね」「めっちゃムキにするよな、この子って思って」と、彼の口から飛び出すいつになく強くストレートな言葉が響く。これまで何があっても優しくゆうきを見守ってきたりょうすけが意図的に盛り込んだのであろう「見返り」という言葉に彼の覚悟と焦りが滲む。
「俺が“しおんと稽古しないで”って言ったら稽古しないでくれる?」と問いかけるりょうすけ。これには既視感がある。ドラマ第4話でペアになり“お忍び稽古”をした時に「“俺が泊まって”って駄々こねたら泊まってくれんの?」とりょうすけが試すような質問をしていた。その際には回答をあやふやにしたゆうきだったが、今回はしおんとの稽古について「したい、ごめん」と即答したことに、りょうすけはお手上げのようだ。自分がどれだけ言葉を尽くしても、変わらずゆうきの中にしおんの存在がいることを突きつけられると、さすがのりょうすけも打つ手なしだろう。寒空の下、一人屋外に出て頭を冷やそうとするりょうすけの姿が本当にリアルだった。これまで泣き言ひとつ言わず捨て身のアピールを続けてきたりょうすけが、はっしー(橋本裕太)×あかり(松川星)ペアの前でこぼす胸の内にますます彼を応援したくなった視聴者は少なくないだろう。
さてそしてこのはっしー×あかりペアが最後にやってくれた。稽古終了の24時を前に、はっしーから「キス練習しない?振りだと掴めない部分もあるし」という提案が。恋愛の上では誰より安定的なお馴染みカップル感があるにもかかわらず唯一主演を獲れていない2人のこの攻めた作戦が吉と出るか凶と出るか。真面目に台本を読み込み、作り込み過ぎてしまうところがこれまでも仇となってしまうことのあったあかりへのはっしーなりのフォローや激励の意味もあったようにも思えた。”Don’t think, Just feel”だ。 ここまでくればぜひ2人に主演を勝ち取って欲しいと願ってしまう。