『スーパーマリオサンシャイン』20周年 3Dマリオ史上最高の難易度を誇る問題作

『スーパーマリオサンシャイン』20周年

賛否が分かれる難易度の高さ

 『スーパーマリオサンシャイン』は、難易度の高さから評価が分かれる作品となっている。

 まず、本作は通常のクリアだけでも難易度が高い。本作には最終コースを除くと7個のコースがあり、各コースに7つのストーリーが用意されている。最終コースを開放するためには、各コースの全ストーリーをクリアしなければならない。つまり、合計49個のストーリーのクリアが必須となっているのだ。このことから、前作に比べると自由度が低い点も評価が分かれる。

 また、数が多いだけならともかく、比較的序盤から高難易度のストーリーが配置されているのも評価が分かれる部分だった。

 たとえば、2つ目に開放されるコースの「リコハーバー」では、イカの上に乗って水上を高速で移動する「イカサーフィン」というギミックが用意されている。イカサーフィンは常に高速で移動しているうえに停止・急旋回が不可能となっており、一定の速度以上で障害物にぶつかると即ミスになってしまうなど制御が難しい代物だ。リコハーバーのストーリーでは、そんなイカーサーフィンを利用して「制限時間内に障害物を避けながら赤コインを集める」といった芸当が要求されるのである。これには苦労したプレイヤーも多いことだろう。

 ほかにもこのような高難易度のストーリーがいくつも用意されており、苦手なストーリーをスキップすることもできないため、単純にエンディングを見ること自体のハードルが高い。

 フルコンプリートを目指そうものなら、さらに難易度は跳ね上がる。本作では、各コースに「青コイン」と呼ばれるアイテムが設置されているが、フルコンプリートのためにはこれをすべて収集する必要がある。しかし、青コインは非常に入手方法がわかりづらいものが多く、攻略情報なしでの全収集はほぼ不可能とさえいわれている。

 南国を舞台としたリラックスムード漂うビジュアルとは裏腹に、かなりシビアな難易度を誇る『スーパーマリオサンシャイン』は、最後までクリアできず挫折した人も多いだろう。本作はゲームキューブでリリースされたタイトルだが、現行機のNintendo Switch向けに発売された「スーパーマリオ3Dコレクション」にも収録されている。かつて挫折した人も、大人になってからプレイすれば最後までクリアできるかもしれない。もう一度ドルピック島に足を踏み入れてみてはいかがだろうか。

(画像=「スーパーマリオ 3Dコレクション:スーパーマリオサンシャイン | Nintendo Switch | 任天堂」より)

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