アイナ・ジ・エンド、miwa……書き下ろし楽曲×恋愛番組で生まれる“没入感”
ABEMAの恋愛ドラマ『ANIMALS-アニマルズ-』には、ロザリーナによる書き下ろし楽曲「Gloomy Day」が起用されている。本作は、鈴木愛理演じる、恋も夢も忘れブラック企業で懸命に働く“幸せ迷子のズタボロ女子”の主人公が、最高の自分に生まれ変わろうとする大逆転ラブストーリー。鈴木演じる海が仕事に翻弄され走り回る様子や、真摯に新しい仕事に向き合う様子、妹とともに繰り広げる奔放な会話など、随所で描かれる海の明るく努力家な性格は、お仕事ドラマや恋愛ドラマといったジャンルの垣根を越えて視聴者を元気づける。
「Gloomy Day」での〈ただ前を向いて走れ走れ走れるまで〉というサビは、そんな海の様子と通じ合う印象的なフレーズだ。アグレッシブな歌詞の一方で、ストリングスの美しい音色は、きらびやかに変身する海の、あるいは変身後の彼女が身を置く業界の上品な所作を思わせるようでもある。1話では特に海自身の生まれ変わるきっかけが劇的に描かれ、2話以降では仕事仲間や異性との関係性も描かれるが、そんなストーリーの移り変わりによって、〈走れ走れ〉という歌詞の響きが変化するのもポイントだ。
番組の細かい設定にまでリンクする書き下ろしの主題歌。以上のように、楽曲の魅力が番組にフィットすることで、より没入感のある恋愛ドラマを描くことに成功しているのだろう。