『名探偵コナン』のトリックを半年かけて検証……話題のYouTuberに聞く「一番やってみたいトリック」とは?

 現実では考えられないアニメや漫画のシーンを実際に検証するYouTuberは、常に好奇心をくすぐってくる。中でも『名探偵コナン』のトリックなどを検証するYouTubeチャンネル「CANDYROPE-キャンディーロープ-」は興味深い。

 ミステリーの作品では、リアリティのあるトリックが多く用いられるが、中にはどう考えても現実的ではないものもある。そんなトリックの検証を時には悪戦苦闘したり、時には一発成功させたりと、いろいろな側面を「CANDYROPE-キャンディーロープ-」の動画は見せてくれる。

 登録者数10万人を目前に控えるYouTubeチャンネル「CANDYROPE-キャンディーロープ-」のメンバー・平山智規に、なぜYouTube活動を始めたのか、さらには一番苦労した動画など、幅広く話を聞いた。

動画投稿のキッカケは失恋

――まずCANDYROPEというYouTuberグループについて教えてください。

平山智規さん(以下、平山):CANDYROPEは僕とマツダハヤトの2人組です。僕とマツダは普段仕事をしながら動画制作を行っています。

――そもそも、なぜYouTubeを始めたのですか?

平山:僕は学生時代に演劇をやっていたのですが、舞台がひと段落した2014年の12月25日に、好きだった女の子に告白してフラれてしまい、その時に動画投稿をやろうと思い立ちました。

――失恋のショックがYouTuberになるキッカケに?

平山:はい。その当時僕は演劇を辞めようと思っていたのですが、フラれた時に「表現している平山さんは好きなので続けてほしい」と言われ、「それなら毎日表現してる姿を見せてやるよ!」と半ばヤケになって、大学の演劇サークル仲間のマツダをフラれたその日に呼び出し、「YouTubeをやりたい」と伝えました。マツダがOKしてくれたので、その日に撮影して1週間後の2015年1月1日から投稿を開始しました。

――2015年1月1日に初投稿をして、それ以降2年間は毎日投稿をしていましたが、なぜ毎日投稿したのですか?

平山:1年間はとにかく毎日配信しようと初めから決めていました。元々は1年間でYouTube投稿を終わるつもりだったのですが、1年目が終わるタイミングで、高校生の視聴者さんから「終わらないでほしい」というDMがTwitterで届きました。その時に初めて、知人以外にも見てくださっている方がいるんだと気づきました。当時は動画の視聴回数が平均20回くらいだったので……。その時に、YouTubeの可能性を感じて、もう1年だけやってみようと思いました。

――2017年から動画の更新頻度が緩やかになりました。この時期にどのような変化があったのですか?

平山:毎日投稿を2年間続けて、少しずつですが登録者数が増え、見て下さる方も増えたのでいろいろなことを試してみたくなり、3年目を迎える時にマツダに「今年は登録者10万人を本気で目指そう」と伝え、「配信頻度を落としても良いから、動画の撮影・編集に時間をかけて、流行も取り入れてみよう」と方向転換しました。

きっかけは『水曜日のダウンタウン』

――方向転換を決めて、CANDYROPEの代名詞と言える『名探偵コナン』関連の動画を2017年3月24日に初めて投稿されました。そもそも、なぜ『名探偵コナン』の題材にしようと思ったのですか?

平山:3年目は思い切って撮影用に一軒家を借りていて、家を使った動画を作ってみたいと思っていました。そんな時、『水曜日のダウンタウン』(TBS系)で「『金田一少年の事件簿』のトリック アクロバティックすぎてほぼSASUKE説」を見たのですが、その内容がとても面白く、ふと「これをコナンでもやったらいいかも」と思いました。

 そこで家を使った密室トリック動画を作ってみたら楽しくて、工作したり試行錯誤したりすることも自分たちに合っていると感じたので、続けて投稿することにしました。もちろん、僕もマツダもコナンが大好き、ということも大きいです。

【検証】コナンの密室トリック再現してみた【イラストレーター殺人事件/アニメ60話】

――ちなみに平山さんが思う『名探偵コナン』の魅力は?

平山:登場人物がすごい魅力的で読み返すたびに好きな人が増えます。また、一つひとつの事件が面白いだけでなく、黒の組織との対決という大きな事件が常に動いており、その次を期待させる展開も魅力的です。

――一番好きなシーンは?

平山:好きなシーンは色々ありますが、一番は『時計じかけの摩天楼』での、閉じ込められた蘭が「ハッピーバースデー……新一……」と伝えるところです。

関連記事