ナイト2000、デロリアン……名作に登場した「実現不可能な車」とは?

 映画やテレビドラマには数多くの特殊車両が登場し、見る者を楽しませてきた。今回はそんな「映画やテレビに登場した極めて実現不可能な車」をベースになったモデルとともに紹介したい。

『ナイトライダー』 ナイト2000

ナイト2000のレプリカ車両

 1982年から83年にかけ放送されたアメリカのテレビドラマ、『ナイトライダー』。

 主人公のマイケル・ナイトが、言語を発することができるスーパーマシン「ナイト2000」に乗り、事件を解決していく物語で、日本でも吹き替え版が放送され、高評価を得た。

 人気の原動力となった「ナイト2000」は、第3世代の黒いトランザムがベースになっている。AIが搭載された人工知能が搭載されていることから、、マイケルの相棒として活躍。会話や思考能力があることから、その姿はさながら動物のようだ。

 運転席には様々なボタンが張り巡らされ、押すことで信じられないような動きを見せる。
そのなかでも代表的なのが、ターボブースト機能だ。ボタンを押すと急加速し、ハイジャンプで障害物を飛び越えることができる。派手に宙を舞うターボブーストは、番組の見せ場となっていた。

 人工知能の普及で、「自分で考える車」の登場は目前ともいわれる。将来的に「ナイト2000」のような車が出てくることも、あるかもしれない。

『バックトゥーザフューチャー』 デロリアン

ユニバーサル・スタジオ・ハリウッドで展示されていたタイムマシン仕様のデロリアン・DMC-12

 映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に登場したデロリアン。ベースは1981年から82年にかけてデロリアン・モーターカンパニーが製造したDMC-12である。

 デロリアンが夢の自動車になっている理由は、タイムトラベルを可能とするタイムマシン機能を搭載しているから。乗り込んで未来や過去を旅する様子は、世界中の人々に強いインパクトを与えた。

 DMC-12を製造したデロリアン社は社長がコカイン所持容疑で逮捕されたこともあり、倒産の道を辿ることになったが、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の影響でDMC-12はカルト的な人気を誇り、希少価値の高い車として認知されている。

 タイムマシンは人類にとって永遠の夢だが、現状実現する可能性は極めて低い。まさに夢の車といえそうだ。

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