レインボーに光るのぞき窓が唯一無二! 未来派ゲーミングノートPC ASUS『ROG Flow Z13』&『ROG XG Mobile』レビュー

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 GPUにはNVIDIA社製のRTX3050Ti Laptop GPUを搭載している。『ファイナルファンタジー14:暁月のフィナーレ』『ファイナルファンタジー15』のベンチマーク計測と、『Apex Legends』を実際にプレイしそれぞれ快適に動作する設定を確認した。

 今回お借りした評価機は「GZ301ZE-I9R3050TE4K」、解像度3840×2400、ディスプレイリフレッシュレートが60Hzのモデルだ。他モデルは解像度1920×1200、リフレッシュレートが120Hzとなっているので、ゲーム用に購入するのであればそちらの機種を選ぶのがオススメだ。FHDのゲームを高fpsで表示できる。今回のモデルはどちらかといえば映像編集などに適したクリエイター向けのスペックとなっている。

 『ファイナルファンタジー14:暁月のフィナーレ(以下、FF14)』のベンチマークを解像度3840×2400、グラフィック設定を高品質(デスクトップPC)に設定して行うと、スコアは「3560(設定変更を推奨)」となった。そこで解像度を下げ1920×1080に、代わりにグラフィック設定を最高品質に設定したところ「9212(快適)」となった。『ファイナルファンタジー14:の公式ページによればスコアが8000~10999の間であれば「快適な動作が見込めます。グラフィック設定をより高品質にしても快適に動作すると思われます」とのことなので、解像度は下げた方が無難だろう。

 『ファイナルファンタジー15』のベンチマークを試してみると解像度1920×1080、グラフィック設定「標準品質」で「5367(やや快適)」、「軽量品質」まで下げれば「6868(快適)」となるが、重量級のタイトルだけあってやや厳し目の結果だ。

 『Apex Legends』に関しては実際にゲームを起動し、トレーニング用のマップで負荷をかけてみた。解像度が3840×2400の状態ではグラフィック設定を最低まで落としても60FPSには届かず、爆撃のシーンなどでは20FPSを下回る瞬間もあった。解像度を1920×1200まで下げると概ね60FPS以上を維持してくれるが、やはり爆撃シーンなどの負荷がかかる場面では40FPS前後まで下がることもあった。

 本機には冒頭でも触れた「ROG XG Mobile」という外付けGPUが接続可能で、『Flow Z13』と接続することでグラフィック機能を強化できる。使用したのは「GC31R-026」、NVIDIA GeForce RTX3070を搭載したモデルだ。

『XG Mobile』本体前面。

 

 XG Mobileには外部ディスプレイ接続用のHDMI、Displayport2.0ポートのほかに、USB-A(3.2 Gen1)ポート×4を備えており、キーボードやマウス、コントローラーなど複数の周辺機器を接続できる。有線LANポートも備わっており、多機能な外付けハブとしても利用可能だ。ただし、電源コンセントへの接続が必須となるので、オフィスや自宅で腰を据えて使用するのがメインとなるだろう。

『XG Mobile』のインターフェイス。有線LAN、HDMI、Displayport2.0ポート、USB-A(3.2 Gen1)ポート×4が用意されている。

 

 外付けGPUとしてはかなりコンパクトな造りになっており、ASUS曰く「一般的な外付けGPUの6%のサイズ」とのことだ。背面部にはキックスタンドを備えており、PCの背面などに立てて使用すると収まりも良さそうだ。

 使用にあたって小難しい設定などは一切不要で、Flow Z13にXG Mobileを接続するだけで簡単に外付けGPUに切り替わってくれる。PC本体の再起動も不要だ。

『Flow Z13』に『XG Mobile』を装着。
外付けGPUを接続するとダイアログが表示され、「OK」を押すだけでアクティブ化してくれる。
外付けGPUを接続すると、再起動不要でそのままグラフィックボードを認識してくれる。

 

 XG Mobileを接続した状態で『ファイナルファンタジー14:暁月のフィナーレ』ベンチマークを試してみた。解像度3840×2400、最高品質の設定でテストすると「8402(快適)」の好スコアを記録。このスコアなら、美麗なグラフィックでゲームを存分に楽しめるだろう。

『ファイナルファンタジー14:暁月のフィナーレ』ベンチマーク。XG Mobile接続/解像度3840×2400/最高品質設定。

 

 『ファイナルファンタジー15』に関しては、解像度3840×2160、グラフィック設定「高品質」の設定で「4644(やや快適)」、解像度を1920×1080に下げたところ「10466(とても快適)」という結果になった。

 XG Mobileに解像度1920×1080の144Hzモニター、マウスとキーボードを接続して『Apex Legends』をプレイしてみたところ、私物のデスクトップPCと変わりなく快適にプレイできた。しっかりと144FPSまで描画でき、一瞬ノートPCでプレイしていることを忘れてしまいそうになるほどだ。

 まとめると、『Flow Z13』単体で使用した場合は4Kを超える解像度でアクションゲームをプレイするには物足りないが、FHD程度の解像度であれば満足にプレイできる。外付けGPU『XG Mobile』を使用すれば、4Kでもプレイ環境を構築できるということだ。

本体サイズをここまでコンパクトにしたうえで、これだけの性能を両立しているのは素晴らしい。ゲーミングPCと謳ってはいるものの、様々なシーンに対応する万能な機種に仕上がっているので「とりあえず1台パソコンを」という方にもおすすめだ。

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