フェアレディZ、フェラーリ、ランボルギーニ……『こち亀』中川の愛車遍歴を辿る

 日本を代表する国民的コミック『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(以下、『こち亀』)。週刊少年ジャンプにて長きに渡って愛されていた作品で、読むだけでガジェット、歴史、文化などさまざまな知識を得られる点も魅力だ。

 そんな『こち亀』のなかで、読者を楽しませる要素となっていたのが、主人公・両津勘吉の同僚で中川財閥の御曹司、中川圭一が乗る自動車。その美しい自動車の数々に憧れを持った読者も多かったと聞く。代表的なものを紹介したい。

日産「フェアレディ240ZG」

日産「フェアレディ240ZG」

 中川が派出所に初めて愛車で現れた際に乗っていたのが「フェアレディ240ZG」だ。昭和46年に日産自動車が販売したスポーツカーで、日本のみならずアメリカやイギリスでも高い人気を誇った自動車である。

 フェアレディZは日産自動車を代表するフラッグシップモデルであり、同社がアメリカやイギリスで勝負するために開発された。現代ではあまり見られなくなった美しい曲線は、現在でも高く評価されている。

 高級外車を乗り回すシーンが強い中川だが、初めて見せた愛車はフェアレディ240ZGだった。

フェラーリ「F40」

フェラーリ「F40」

 中川の愛車として定着していたのが、フェラーリの「F40」だ。真っ赤なボディと美しいデザインは、読者に憧れを抱かせた。

 両津も中川のF40を羨望の眼差しで見ていたようで、車のキーを勝手に複製し、ドアを開けてしまったこともあった。この車には見る者すべてを惹きつける魅力があるといえよう。

 F40は1987年にフェラーリが創業40周年を記念して制作したスポーツカー。最高速度は324キロで、運転には高度な技術が要求される。レーサーの顔を持つ中川は、この車を難なく運転していた。

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