Soundcore初のオーディオグラス『Soundcore Frames』は試す価値アリ 実際どんなシーンで使える?
Ankerグループのオーディオブランド「Soundcore」にて、新製品『Soundcore Frames Cafe / Landmark』を2022年4月に発表した。価格は1万9990円(税込)、2022年6月1日より発売。
『Soundcore Frames Cafe / Landmark』は、ワイヤレスで音楽を聴けるメガネ、いわゆるオーディオグラスだ。『Soundcore Frames Cafe』はPCメガネタイプで、『Soundcore Frames Landmark』はサングラスとなっている。今回は『Soundcore Frames Landmark』を数週間使ってみたので、そのレビューをお届けしたい。
しっかりしたつくりの『Soundcore Frames Landmark』
同梱物を紹介しつつ、アンボックスの様子も見てもらおう。パッケージはこのようになっている。
中にはレンズが付いたサングラスとメガネのフレーム、その下には説明書や充電ケーブルなどの同梱物が付属している。レンズとつるが分割された状態で入っているのには驚いた。
レンズ、つる、ケーブル。必要なものはこの3点となる。ケーブルは片方がUSB-Type A端子で、もう片方はつる部分にマグネット式で接続する2つの充電接点が付いている。
つるはユーザー自身がレンズフレームに差し込んで結合させる必要があるが、問題なくスムーズに取り付けができた。剛性も申し分なく、ガッシリしている。つる下部には充電の接点が見える。
肝心のスピーカーは、耳に掛かる位置に近い部分に左右2箇所ずつ設けられている。IPX 4の防水性能があるため、突然の雨でも問題なし。つるにタッチコントロールが搭載されており、音量の上下や通話対応が可能だ。使い方はPVに詳しい。
充電時は、左右のつるそれぞれに充電端子を取り付ける。マグネットでの吸着はスムーズだ。最大5.5時間の連続再生が可能で、約10分の充電で約1.5時間の再生が可能。
メガネをかけると自動で起動し、初回にペアリングしておけば以降も自動接続される。本体に物理ボタンはなく、フレームを折りたたんで数分すれば自動で電源が消える仕様だ。
低音は物足りない、けれどリスニングを楽しむことは可能
今回はレビューにあたって、自宅、電車での移動、そしてアウトドアの3シーンで使ってみた(iPhone 12 ProとBluetooth接続)。まず全体的な音質については、構造上仕方ないと言うべきか、低音が物足りない。バスドラムやベースの音はかなり軽い印象だ。一方でボーカルや中音域については良質で、坂本真綾の「トライアングラー」を聴いてみると、後ろで鳴っているアルペジオも聞きとれる。総じて、ながら聴きとして使う分には悪くない性能に感じた。
まずは自宅での使用。そもそもサングラスを自宅で使うことは稀だが、一般的なメガネのように使ってみた。料理や仕事、掃除中などに使用してみたが、ラジオを聞いている感覚に近い。耳元でBGMが鳴っており、その音質も悪くないため気持ち的にはノリノリだ。
次に電車での移動時。電車では音漏れが気になるが、iPhoneのボリュームの3割程度であれば、耳をすませば聴こえるレベルであった。リスニングしている身としては2割程度でも充分なので、音楽はちゃんと聴こえている。しかし、電車内は雑音も多いため、リスニングを楽しめるほどの音質ではない。オープンイヤーの宿命だろう。
最後は河川敷での使用。サングラスがもっとも活躍する場所であり、音量も気にしなくていい絶好の環境だ。椅子に座ってのんびりと音楽を楽しんでみたが、アウトドアスピーカーと違って周辺への騒音を気にしなくて良いので気が楽であった。そよ風が吹くなかで好きな音楽に耽る、この体験はかなりチルれる……。
ちなみに音量が3割程度であっても、人と会話が難しいレベルに感じる。静かな自宅であれば、2割でも充分だろう。ガンガン聴きたい人にとっては、まだまだヘッドルームに余裕があるともいえる。