般若、DOTAMA、呂布カルマなどが登場 新木場STUDIO COAST「最後のMCバトル」はどんな闘いに?

STUDIO COAST「最後のMCバトル」何を描く

 その閉館が大きな衝撃をもって受け止められた新木場STUDIO COASTと、同所の深夜業態/クラブイベントサイドとなるageHa。バンドやアイドルライブはもちろん、ヒップホップ/R&Bシーンにおいては、ここ最近だけで切り取っても変態紳士クラブやR-指定擁する梅田サイファー、STUTS、ODD Foot Worksをはじめ、数え切れないほどのアーティストが登場。

 海外勢としてもTHE INTERNETやFLYING LOTUS、Mary J. Blige、ERYKAH BADU、LUPE FIASCOなど、その時代時代を彩ったアーティストがステージに立った。またageHaでは『FEVER』をはじめとするヒップホップ系イベントのレギュラーパーティも行われ、その他にもZEEBRAがオーガナイズを手掛けた『SUMMER BOMB』、なぜか屋外でサイプレス上野が秋刀魚を焼いていた『スチャダラパーの新木場ジャンボリー』、RIP SLYMEによる『RIP SLYME presents 真夏のWOW』、クリスマスに開催される『SABISHINBO NIGHT』などのフェスなど、数々のイベントが行われてきた。

 またMCバトルにおいても『ULTIMATE MC BATTLE』のグランドチャンピオンシップや、BAD HOPのT-PablowやYZERR、WILYWNKAを輩出した『BAZOOKA!!! 高校生RAP選手権』、『凱旋MC BATTLE』などがこの地で開催された。更にコースト史を紐解けば、2011年には『女性口説きMC BATTLE』がコーストで行われている。

 そしてこの会場で最も多く行われたMCバトルは『フリースタイルダンジョン』だろう。2015年9月の番組開始当初は、こちらも今は無くなってしまった「有楽町 CLUB DIANA」で収録が行われていたが、番組人気の急速な高まりによって観覧希望者も激増、場所をコーストに移し、以降は常箱として2020年7月の番組終了まで収録が行われた。

 番組終了後は、後継番組としてラッパーが芸人やタレントにラップを教え、その生徒同士がラップで戦うという『フリースタイルティーチャー』に移行。その中からは『戦極MC BATTLE』にも選抜されるようになるlyrical schoolのrisanoを輩出するなど、『フリースタイルダンジョン』とは異なったアプローチで継続している。

 そして今年、ABEMAにて全5回にわたり、コーストと惜別するかのように『ありがとうSTUDIO COASTフリースタイルモンスター』が放送。今回のシリーズでは『ダンジョン』本放送時と同じく、オーガナイザーのZEEBRA、サイドMCのサイプレス上野に加え、UZIもサブMCとして戦線復帰。審査員はいとうせいこう、LiLy、ERONE、KEN THE 390とTV放送時のレギュラーに加えて、ゲスト審査員としてISH-ONEが参加。バトル方式も『ダンジョン』本放送時とほぼ変わらず、チャレンジャーがモンスターを撃破し、賞金を獲得、ラスボスを撃破すれば賞金100万円という、『フリースタイルダンジョン』ファンには馴染み深く、思い入れのあるシステムが取り入れられた。

 そのチャレンジャーに立ちはだかるモンスターには、初代モンスターとして番組を牽引したDOTAMA。二代目モンスターとして番組をブーストさせ、終了までモンスターとして活躍したFORK(ICE BAHN)と呂布カルマ。二代目モンスターとしてだけではなくチャレンジャーとしても気を吐いた輪入道。そして三代目モンスターとして登場したIDが控える。また本放送ではモンスター経験はなかったが、今回モンスターとしてS-kaineが参戦し、新たな風を吹き込んでいる。

 そしてラスボスはご存知、般若。初代ラスボスであり、R-指定との闘魂伝承ともいえる名勝負『ラスボス般若引退試合』から約3年の時を経て、遂にバトルに復帰した。

 チャレンジャーには、第四回放送までにNidra Assassin、SKRYU、梵頭、CIMAのヒップホップ勢に加え、レゲエサイドからPOWER WAVE、『フリースタイルティーチャー』からはからし蓮根の杉本青空が登場。

 試合内容やその結果、そしてモンスタールームや相変わらずふざけきっている般若ルームの模様については、放送を見ていただきたいが、何点かネタバレをしておくと、梵頭 VS 輪入道戦のド熱いバトルや、CIMAの快進撃は第四回で予告されているVS呂布カルマ戦でどのような決着を見せるのか、など、さすがのメンツが揃っただけに、見どころの連続となっている。ぜひ刮目し、STUDIO COAST、ageHaへの別れを惜しむ機会としてほしい。

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