読むとPixel 6が欲しくなる? 独自の機能「AIカメラ」「自動文字起こし」をレビュー
Googleが本当に作りたかったスマホ「Pixel 6」。iPhoneユーザー10年生の筆者が数ヶ月使ってみた所感をお届けしたが(Pixel 6は「2台目のスマホ」にぴったり iPhoneユーザーが感じた便利さとは)、2台持ちスマホとしてとても良い使い心地だった。「iPhoneを使ってるけどたまにAndroidが欲しくなる」といった人には、激しくオススメしたい。もちろん、メイン機としての使用感もバッチリだ。
この記事では、Pixel 6のAIカメラと、レコーダーアプリの自動文字起こし機能にスポットを当ててレビューをしていこうと思う。結論から言うと、これらのアプリのためにPixel 6を買っても損することはないと感じた。とてもよくできている!
こちらはPixel 6で撮影した、夜雨が降る渋谷だ。なんとこれは夜景モードや長時間露光を使用したのではなく、通常のカメラ機能で撮影している。ノイズも出てないし光も丁寧、充分に映える写真だ。よく見ると雨の細い筋も映っており、細かなディテールも捉えている。
日中の撮影では、さらに色の乗りが良くなる。手前のマスクをした狛犬にはしっかりピントが合いつつ、奥の枯れ木などのボケ具合も自然だ。カメラが好きな人であれば、メインのカメラに標準〜望遠レンズをつけて、広角での撮影はPixel 6に任せてしまうという布陣もアリだろう。本格的な広角レンズは大型化しがちだが、そこをPixel 6でカバーすれば荷物も少なくなる。
また、色の補正もPixel 6は上手い。ポインセチアのような色が濃い被写体は彩度を上げすぎるとディテールが失われてしまうが、ほどほどにビビッドにしつつディテールは残すような、やりすぎない補正が見て取れる。色については個人の好みやスマホメーカーの好みなどがあり、一概にどれが正解とはいえないが、Pixel 6の色は「これくらいに補正したら綺麗だろうな」の、最大公約数を狙っているように感じた。特にダイナミックレンジの維持が巧い。
なぞるだけで写真に写り込んだ要らないもの(人物や物など)を除去できる新機能「消しゴムマジック」も、目玉要素のひとつ。いろんな写真で試してみたが、飛び道具的には使えるかなといった印象だ。この夜景写真では人が小さいため、除去した結果のアラが見えず上手くいってるように見える。背景のパターンや除去したいモノの大きさなどによって結果にムラはありそうだが、記念写真に写り込んだ歩行者を消すといった用途には使えそうだ。
この機能は「Google Photo」アプリに搭載されているので、Pixel 6以外で撮影した写真も加工ができる。同様のレタッチを手動でやろうとするとかなり大変なため(技術的にもソフトウェア的にも)、その機能がスマホに収まっているというのは価値あることだろう。