コムドット、なぜ2021年に大躍進? 新世代の顔として駆け抜けた1年を振り返る
2021年YouTube界の話題をさらったYouTuberグループ・コムドット。今月11日には、年内目標であった登録者300万人も突破。リーダーやまとのエッセイ本『聖域』が40万部の重版となったり、グループ写真集の売り上げが15万部を突破するなど、YouTube上を超えて大旋風を巻き起こしている。また、各媒体が発表した各ランキングの首位も総ナメにしており、今年のYouTube界の顔となっていると言っても過言ではないだろう。
今回はそんな彼らの2021年の軌跡を振り返りたい。
話題となった「道をあけろ」発言
コムドットは、2018年に結成された地元の友人5人組によるYouTuberグループ。活動当初より、“地元密着型YouTuber”として「地元ノリを全国へ」というスローガンを明確に掲げている。
活動内容もそれに沿ったものが多く、地元の友人の出演や、彼らの中で通じる会話ノリなどをカットすることなく、動画の中で起用することが多い。ではなぜ、そんな彼らが今年のYouTube界の顔となるまでに人気となったのか、そこを掘り下げていきたい。
その一つとして、彼らの“本気度”が挙げられるのではないかと思う。1年前の2020年12月、やまとがTwitter上で「【宣戦布告】全YouTuberに告ぐ コムドットが通るから道をあけろ 俺らが日本を獲る」と発言。8万件のいいねと1.3万件リツイートされるなど(12月20日現在)、大きな話題となった。この発言をした当初、コムドットは活動開始からまだ約2年。上下関係があまり存在しないYouTube界とはいえ、トップYouTuberへの配慮などから、ここまではっきりと“宣戦布告”を明言する者はいままでいなかった。加えて、現在活躍するYouTuber全体の活動歴が10年~5年以上となってきており、勢いのある“若手”の出現を視聴者が待っていたとも言えるだろう。センセーショナルな宣言と共に、現在に続くコムドットの怒涛の快進撃が始まったのだ。
有言実行していく彼らの本気度
やまとの“宣戦布告”当時、彼らのチャンネル登録者数は50万人ほどだった。そこから約1年後である、今月11日に300万人を達成。この期間に約250万人の新規登録者を増やしていることになる。
その戦略の一つとして、“新世代”と呼ばれる勢いある若手YouTuberたちと様々なタッグを組んだことは大きい。人気YouTuberコンビ・スカイピースとの「スカイドット」や、現在勢いのあるYouTuberコンビ・平成フラミンゴとの「コムミンゴ」など、1週間限定の“同盟”と称したコラボウィークを実施。互いの視聴者層を共有する形で登録者を伸ばして行った。
そして、もう一つ大きな取り組みとして「チャンネル登録者数大運動会」を開催。主催したコムドットが紅組、白組にスカイピースが代表となり、中町兄妹、夜のひと笑い、くれいじーまぐねっと、平成フラミンゴ、きりたんぽと行った新世代YouTuberたちを集合させた。1カ月間で増えた各チャンネルの登録者数を点数にし競い合う、という大型企画を行ったのだ。その結果、白組は約85万人、紅組は約95万人を1カ月で増やしたこととなる。
このように発言や目標を掲げるだけではなく、戦略的に行動を起こしていく姿勢が彼らの魅力の一つだ。またコムドットの功績として、若手YouTuberの士気を上げ、YouTube全体の盛り上がりに繋げたことは大きいだろう。数字や結果を叩き出す、彼らは“口だけ”ではないのだ。
また、さかのぼると結成2周年当時の2020年10月には、やまとを社長とした法人の会社も立ち上げており、やまとのYouTube開始当初の目標である「起業」も叶えている。こちらもまた有言実行していると言えるだろう。このような熱意と実行力、駆け抜けていくようなスピード感に視聴者は魅了されている。