2021年、世界的に急成長したアプリとは? ゲームカテゴリでは原神やウマ娘が台頭

 12月に入って、この1年を振り返る内容の記事が多数公開されるようになった。そんな記事のひとつとして、2021年のモバイルアプリ市場の動向をまとめたものが公開された。その記事を読むと、今年躍進したアプリや注目のアプリカテゴリーがわかる。

動画共有・編集アプリが上位独占

 モバイルアプリ市場調査で有名な調査会社App Annieは8日、2021年のモバイルアプリ市場を総括する調査ブログ記事を公開した。その記事は、同年のモバイルアプリ市場全体に関する各種統計とアプリカテゴリーごとの統計を伝えている。

 2021年のモバイルアプリ市場の総消費支出は、前年比約25%増の1,350億ドル(約15兆3,600億円)に達して過去最高となった。プラットフォーム別に見ると、App Storeアプリによる消費が900億ドル近くとなり、Google Playを圧倒している(トップ画像参照)。

 モバイルアプリの総ダウンロード数は、前年比8%増の約1,400億となる見込みである。ダウンロード数はGoogle Playだけで1,000億となり、App Storeを2倍以上となっている。総消費支出とダウンロード数がともに増加したのは、昨年から続くコロナ禍による巣ごもり生活にユーザーが適応した結果と推察される。

 2021年に急成長したアプリランキングの上位は動画共有・編集アプリが占めており、なかでもTikTokが消費支出とアクティブユーザー数で上位となり、最も勢いのあるアプリであったことが判明した。同アプリの編集アプリであるCapCutも、ダウンロード数が急成長したアプリランキングの1位となった。

 上の画像からわかるように、消費支出が急成長したアプリの1位はTikTokを抑えてYouTubeとなり、同アプリの世界的影響力を再認識させる結果となった。

メタバースゲーム市場を切り開くのは...…

 2021年のモバイルアプリ市場の統計をアプリカテゴリーごとに見ると、モバイルゲームの総売上高は900億ドルに達する。消費支出が急成長したアプリ1位は原神であり、2位はウマ娘プリティダービーであった。

 月間平均アクティブユーザー数の世界ランキングでは、カジュアルゲームが上位を占めている。そのなかで注目すべきは、6位にランキングしたRobloxである。プレイヤーが自作したゲームを公開できる同ゲームは、今後成長が見込まれるメタバースゲーム市場をけん引すると考えられる。

 消費時間が急成長した動画配信アプリの世界ランキングは、YouTubeが堂々の1位となった。そんなランキングで注目すべきは、動画サブスクアプリの3位のDisney+と5位のHBO Maxであろう。アメリカとイギリスにおけるランキングでは、9位にアニメの動画配信に特化したCrunchyrollがランクインしている。同サービスは日本アニメの配信で成長したのだが、Android端末からの同サービスの消費時間の4分の1以上がブラジル人ユーザーによるものと判明している。

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