中国国内でも冷え込む消費 新たな売上の要となる「ライブコマース」の実態とは

中国の「ライブコマース」の実態

 中国の11月11日と言えば、「独身の日」。いまや世界的に恒例となったネットショッピングデーで、「W11(ダブルイレブン)」とも呼ばれる。2021年で13回目となるダブルイレブンであるが、オンライン上だけではなく、実店舗をも巻き込み、毎年、驚異的な販売額を打ち出すことでも注目を集めている。

 ダブルイレブンを終えた11月中旬、中国国内では今年のダブルイレブンに関する評価や分析がネット上でも話題となった。「今年は少し違った空気」、「理性的消費を促した」などといった言葉が飛び交っていたのだ。

 近年は、消費者も「いつ、何を、どう買えば、よりお得か?」という攻略を経験や実績を重ねるごとに学んできた。例えば、6月18日の「618商戦」、11月11日の「ダブルイレブン」、12月12日の「ダブルトエルブ」など、年に数回実施されるネットショッピングデーを有効的に活用し、欲しいものをお得にゲットすることを考える消費者が増えてきた。とりわけ、11月のダブルイレブンと12月のダブルトエルブとでは、わずか1ヶ月ほどしか間があいていない。マスト買いする商品と、安く買えるのなら買っておこうかくらいのストック商品とで、購入するイベントを選択する消費者も多い。

 また、ダブルイレブンだからといって全ての商品が安くなっているとは限らずダブルトエルブの方が安くなる商品があることも。故に計画的に購入する消費者が増え、いわゆる「理性的な消費」と表現されるような市場が確立しつつある。

 コロナ禍は消費者の高い購買意欲や爆買いなどに冷却期間をもたらした。

 経済的不安からの堅実的な消費、実用性の高い商品ニーズ、生活環境の変化からくる消費傾向など消費者の求める商品もよりコストパフォーマンスに優れたもの、ネームバリューよりもクオリティや個性を重視したものを求めるように変化していき、市場も更に多様性を増した。

 このような消費者市場の変化で、消費者の冷静な意識に働きかける効果的な方法として、「ライブコマース」という販売形態が急成長を遂げている。ライブコマースとは、「ライブ配信」とオンライン販売を組み合わせた販売手法で、ライブ配信で視聴者に商品の機能や効能、効果を紹介、その場で購入ができる仕組みだ。

 ネット上で生中継される実演販売と捉えられてしまうかもしれないが、ライブコマースは、購入数がリアルタイムで分かるうえ、視聴者は動画を見ながら商品に対して質問ができ、質問に対してライブをしている登壇者がその場で答えるといったインタラクティブなコミュニケーションができる。圧倒的臨場感があるうえに、スマートフォンなどからも気軽にコミュニケーションができるのも魅力だ。

 例えば中国のオンラインモール「タオバオ(淘宝網)」も「タオバオライブ(淘宝直播)」というプラットフォームを採用している。タオバオライブを視聴しているユーザーは購入目的で利用していることが多いため、購買にもつながりやすいのでアプローチしやすいのだ。



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