『会社は学校じゃねぇんだよ 新世代逆襲編』鉄平(三浦翔平)が突きつけた残酷な条件

『会社は学校じゃねぇんだよ 新世代逆襲編』7話

 豊臣秀吉が築いた“一夜城”の逸話は、今もなお多くの人に語り継がれている。敵地の近くに一夜にして城を作り上げ、自軍の力を見せつけた……というエピソード。もちろん、一晩で立派な城を建てるのは、現代の技術があっても難しい。80日間かけて作り上げたものを、一夜にして築いたかのように見せたという説もある。しかし、敵の戦意喪失に繋がったのは間違いない。たとえ中身が未完成であっても、想像を超える戦い方をされると、相手は意気消沈してしまうものなのだ。ABEMAオリジナルドラマ『会社は学校じゃねぇんだよ 新世代逆襲編』の祐介(野村周平)も、この戦法で強敵・超樂に立ち向かっていく。

 祐介が思い浮かんだアイデアは、アプリ「PARKS」の登録者数が100万人を達成するまで、料金を無料にするというもの。アプリ内で体験を売っているインフルエンサーたちの報酬を変えないとなると、単純計算で20億円は必要だ。そこで、鉄平(三浦翔平)の会社「サイファークリエーション」に出資を依頼する。

 だが、鉄平が突きつけた出資の条件は、あまりにも残酷なものだった。「俺が納得できる人間を、CEOとして入れろ」というのが、鉄平が20億円を出資する条件。つまり、健吾(佐野玲於)が、No.2の座から退くということだ。確かに、「FIND VALUE」には莫大な資金を操縦できるパイロットがいない。自分が出資する立場なら、経験の少ないCEOに資金を預けるのは不安だろう。鉄平も、意地悪で言っているわけではない。「FIND VALUE」を大きくするために、目を背けることのできない“現実”なのだ。

 会社は、学校じゃない。そんなことは、祐介も痛いほど分かっている。でも、成功のためになら……と親友を裏切れるほど、彼の心は強くない。「俺と一緒に起業しよう」と手を差し出し、健吾がその手を握り返した日から、2人は同じ目標を掲げ、一心同体で歩んできたのだから。若い会社だからこそ、逆風が吹いてくることもあった。恋人との悲しい別れや、歯を食いしばって床に落ちたパスタを食べた日。それも、健吾と一緒だったから、乗り越えられたのだ。

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