TikTokで人気の「レジンアート」動画が批判されている理由とは?

 いま、TikTokなどのSNSでレジンアートが世界的なブームとなっている。カラフルな液体樹脂を型に流し込んで制作する過程は見ているだけでも楽しく、「#レジンアート」のハッシュタグがついた動画は合計6000万回再生されるほどだ。

 しかし最近になって、“アンチレジン”を唱える人が増えてきた。その主な理由に、環境汚染問題、健康への懸念、芸術的スキルの欠如などがあげられるようだ。英サセックス大学の講師、クレア・ポッター氏は、米メディア『Insider』に対し、「多くの人が利用するエポキシ樹脂や、そのほかのほとんどの樹脂は化学製品であり、シンクから水路に流れれば、環境に甚大な被害を与える」と述べている。ただ「バイオベースの樹脂は無害であることが多く、環境への影響がはるかに少ない」としている。

 またロンドンのジュニアドクター兼YouTuberのEzgi Ozcan博士は、「硬化前の液体のエポキシ樹脂は刺激性で、適切な保護具なしで皮膚に接触すると、皮膚炎を引き起こす可能性がある。炎症が繰り返されれば体が敏感になり、アレルギー反応を引き起こす可能性も」と同メディアに語った。

 環境や健康への懸念の加えて、「アンチレジン」の歌で有名になったTikTokerのCharmain氏は、レジンアートの芸術性の欠如を批判した。同氏は「Amazonで既製の型を購入し、リサイクルも生分解もできない樹脂でアイテムを作成しているだけ」としている。

 手軽に物づくりができ、動画映えもしやすいことから人気のレジンアートだが、環境への影響は小さくないようだ。環境に優しいバイオベースのレジンアートが主流となることを願うばかりだ。

(画像=LURE Loja | RESINAのTikTokより)

■堀口佐知
ガジェット初心者のWebライター兼イラストレーター(自称)。女性向けソーシャルゲームや男性声優関連の記事を多く執筆している。

〈Source〉
https://www.tiktok.com/@lureloja/video/6954118064053030149
https://www.insider.com/tiktok-resin-art-backlash-environment-safety-criticism-2021-11

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