YouTubeの共同創設者、「低評価非表示」はプラットフォームの衰退を招くと批判
YouTubeの共同創設者、ジョード・カリム氏は、YouTubeの“低評価非表示”を受け、「プラットフォームの衰退につながる」と批判した。
11月なかば、YouTubeは、クリエイターを嫌がらせから守るためとして、「低評価」を非表示にすると発表した。しかしカリム氏と同様、多くの動画クリエイターやユーザーはこの仕様変更にネガティブな反応を示しており、ヒカキンやはじめしゃちょーら、日本のトップクリエイターも「複雑」、「ちょっとつまらない」と残念がっている。「低評価」ボタンは、動画に対する評価としてはもちろん、不適切な動画やスパムなどを判別する手段としても機能していた。
カリム氏は以前から、自身のYouTubeアカウントにアップされた唯一の動画、2005年の「Me at the zoo」の概要欄を編集することでメッセージを発信しており、今回も同様の手法で自身の見解を述べている。
同氏は「不適切なコンテンツを簡単かつ迅速に特定する機能は、ユーザー生成コンテンツプラットフォームにとって重要な役割を担っている」とし、「その理由は、すべてのコンテンツが優れているわけではないから。しかし大量のコンテンツの中に、すばらしい作品もある。それがきちんと世に広まるためにも、良くないものはできるだけ早く淘汰されなければならないんだ」と語った。「『群衆の叡智』という言葉があって、プラットフォームが干渉すると、それが機能しなくなる。その後、プラットフォームは必ず衰退する」。
そして最後には、「ビジネスにおいて、『より良くする』よりも重要なことはたった1つ。それは『めちゃくちゃにしないこと』だ」と痛烈に批判した。
「低評価」の非表示は、クリエイターやユーザーだけでなく、運営者側の観点からも見ても不都合が多いようだ。ただどのプラットフォームにおいても、仕様変更の際にはネガティブな声が上がるもの。引き続きYouTubeの動向を見守ろう。
(画像=Pixabayより)
■堀口佐知
ガジェット初心者のWebライター兼イラストレーター(自称)。女性向けソーシャルゲームや男性声優関連の記事を多く執筆している。
〈Source〉
https://pixabay.com/illustrations/youtube-social-media-logo-3d-2712573/
https://www.youtube.com/watch?v=jNQXAC9IVRw