発売近づく『ELDEN RING』、アクション性の多様化に潜む“2つの可能性”

『ELDEN RING』に潜む“2つの可能性”

 2022年2月25日に発売予定のAAAタイトル『ELDEN RING』の詳細が続々と明らかとなってきている。

 リリースを重ねるたび、アクションRPGジャンルに欠かせない作品群として独自の存在感を示してきたソウルシリーズ。その系譜に連なる注目作『ELDEN RING』は、フリークたちの大きすぎる期待に応えられるだろうか。施されたアクション性の多様化がゲーム体験にもたらすものとは。同タイトルのコンセプトを踏まえ、考察する。

フロム発の「ソウルライク」「死にゲー」系アクションRPG

ELDEN RINGデビュートレーラー【2019 E3】

 『ELDEN RING』は、フロム・ソフトウェア開発のアクションRPGだ。プレイヤーは、自身の分身となる主人公キャラクターを作成・操作し、重厚かつ壮大なダークファンタジーの世界を舞台に、失った祝福を取り戻す冒険へと旅立つ。

 『Demon's Souls』や『DARK SOULS』シリーズ、『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』といった同社の人気作の系譜を受け継ぐゲーム性を持つことから、これらの作品などによって一般化したサブジャンル「ソウルライク」「死にゲー」にも分類される。2019年6月の開発発表以降、多くのフリークが発売を心待ちにする、屈指の注目タイトルだ。

 ディレクターを務めるのは、フロム・ソフトウェア開発の作品において主要な役割を担ってきた、ゲームクリエイターの宮崎英高氏。世界観の構築を『氷と炎の歌』(ゲーム・オブ・スローンズの原作)などの著作で知られる作家のジョージ・R・R・マーティン氏が務めた。

 対応プラットフォームは、PlayStation4/PlayStation5/Xbox One/Xbox Series X/S/PC(Steam)。発売日は2022年2月25日を予定している。

新たなアクションがもたらすのは“拡張化”か“陳腐化”か

 ディレクターの宮崎英高氏は過去のインタビューにおいて、「『ELDEN RING』が『DARK SOULS』シリーズの王道進化を目指した作品である」と語っている。そのうえで、同タイトルが『DARK SOULS IV』とならなかった理由については、「シリーズの世界観が制約となることを避けるため」とも述べた。こうした背景や、“フロム・ソフトウェア開発のソウルライク・死にゲー的アクションRPG”という特性などから、『ELDEN RING』は、『DARK SOULS』シリーズや、同様の文脈にあるその他の作品と、否が応でも比較されていくタイトルとなるだろう。両者のあいだには、いったいどのような違いが存在しているのだろうか。

 共通する部分が多々あるなかで、最も目を引くのが、アクション性の多様化についてだ。『ELDEN RING』には、過去のソウルシリーズにはなかった、ステルスや騎乗、ジャンプといった新たなアクション要素が追加されている。

 11月4日に公開されたゲームプレイ動画には、デモムービーではなく、実際の操作ベースで、上記アクションの模様が収められていた。ソウルシリーズのファンのなかには、その拡張性の高さに胸をときめかせた人も多かったはずだ。

ELDEN RING - Gameplay Preview

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