ワンピースやモンストとコラボで話題 「menu」がデリバリー×エンタメを掲げる理由とは

「デリバリー × エンタメ」の肝となるガチャ機能

「menuガチャ」

 さらに、2021年3月からアプリ内に実装した「menuガチャ」を生かした訴求も、ワンピースとのコラボで大きな成果を上げるのに貢献したと山敷氏は続ける。

 「TVCM『子ども達のパーティ編』では、主人公・ルフィの誕生日(5/5)にはその日限りのTVCM『ルフィの誕生日会編』を放映しました。それに合わせて展開したのが、ワンピースの人気キャラクターの幼少時代を描いた『ちびワンピシール』で、ユーザーからは『可愛い』と評判になり、かなり好評でした。デリバリーの注文とレビューを書くことでチップがもらえ、そのチップでガチャを回すことで限定タイアップグッズが当たるという仕組みにしていて、ゲームのような遊びゴコロあふれる体験を創出できている。ランダムで景品が当たるというガチャならではのワクワク感は、おうち時間の充実につながると考えています。今後さらにガチャのコンテンツは拡充させていく予定です」

 さまざまなフードデリバリーサービスがある一方、加盟しているお店や費用感が似たり寄ったりで、なかなか独自性が見出しづらくなっている。

 そんな状況下で、menuが他社との差別化に成功しているのがアプリ内のガチャ機能だろう。

 マクドナルドの「ハッピーセット」や、くら寿司の「ビッくらポン!」のような体験価値を提供し、「デリバリー × エンタメ」による新しい体験を生み出しているのだ。

 「我々はプラットフォーマーなので、ターゲットは絞らずに『どれだけ多くの人に楽しんでもらえるか』という視点で、タイアップ先を決めています。また、アニメやゲームにこだわらず、今後はアーティストやアイドルなど幅広いジャンルで展開していこうと考えています」

 直近では『テイルズ オブ アライズ』(バンダイナムコ)や『モンスターストライク』(ミクシィ)のゲームタイトルと立て続けにタイアップし、関連したガチャのコンテンツも展開している。

 「ガチャのコンテンツも同時期に3、4つくらいあるのが理想」と語る山敷氏だが、今後の事業展望についてはどのように考えているのか。最後に話を伺った。

 「よく言っているのが、『“デリバリーでいいや”ではなく“デリバリーがいい”』という世界観を目指すこと。今って、外出することや家事を行うことが面倒だからデリバリーを頼むという消極的な理由が多いと感じています。もちろん、時短や便利という側面もありつつも、menuを通して『おうち時間をよりハッピーにするためにデリバリーを頼む』というポジティブな考えを醸成していきたいですね。

 家族と楽しく団らんしたい。ペットと一緒にいながら食事を共にしたい。お目当てのグッズを手に入れるためにガチャをやりたい。など、それぞれのオケージョンやニーズに応えられるようなサービスにしていきたいですし、もっとエンタメ要素を追求できるよう尽力していければと思います」

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