AIに既存のホラー映画を40万時間学習させて、動画を作らせてみたら……?
もしAIに既存のホラー映画を学習させて、新たなホラー動画を作らせたら、どんな作品ができあがるのでしょうか? Netflixはそんな疑問に答えるべく、作家兼コメディアンのKeaton pattiと共にAIに40万時間ものホラー映画を学習させてみたんですって(参考:https://keatonpatti.github.io/videos.html)。
出来上がった作品がNetflixのサブアカウントであるNETFLIX IF A JOKEに投稿されたのですが、非常に興味深いものでしたよ。
『I WANT YOU TO BE LESS ALIVE』には、さまざまな歴代ホラーの要素が登場します。
筆者が気づいただけでもざっと以下の通り。
まず、宙吊りにされている女性の名前は『ジェニファーズ・ボディ(原題:Jennifer's Body)』からきています。この出来事が発生したのはハロウィンの日であることがセリフから読み取れるので、『ハロウィン(原題:Holloween)』。
仮面を被ったパズルは、『ソウ(原題:Saw)』シリーズ。ちなみに、このパズルのマスクは「地獄かテキサスで作られている」というのと、ジェニファーの下にチェーンソーが設定されていることから『悪魔のいけにえ(原題:The Texas Chain Saw Massacre)』が連想されるでしょう。
同僚の前に出されたパズルに描かれたホステルは『ホステル(原題:Hostel)』。「去年の夏に何をやっていたか。」の質問は『ラストサマー(原題:I know what you did last summer)』から。ジェニファーのセリフに「サマーキャンプ」が登場しているので、もしかしたら『サマーキャンプ・インフェルノ(原題:Sleepaway Camp)』も。
ジェニファーの回想シーンに登場するのは『チルドレン・オブ・ザ・コーン(原題:Children of the Corn)』『エルム街の悪夢(原題:A Nightmare on Elm Street)』『13日の金曜日(原題:FRIDAY THE 13TH)』シリーズの2以降、『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア(原題:Interview with the Vampire)』。
天井から降ってくる警官は具体的にどの映画のどのキャラクターというわけではなく、総合して作った警官像ではないかと。
クジラは謎です。『白鯨 MOBYDICK』か『マインド・ゲーム』か『ピノキオ』か……と思いましたが、『マインド・ゲーム』と『ピノキオ』はホラーではないので却下。『シャークネード』と『白鯨 MOBYDICK』を掛け合わせたイメージからきているのでしょうか。
このほか、ホラー映画にありがちな「なんで私の名前を知ってるの」や「xx年以上前に死んでいる……」といったセリフや、スラッシャーホラーのクリシェである「処女」要素、「怒りが浄化される(purged)」という『パージ』や、『ポルターガイスト(原題:Poltergeist)』や『ベアウルフ』を彷彿させるセリフが登場していました。