空間オーディオ体験アプリ『AURA』発表 Spotifyを「空間オーディオ」にする連携機能もリリース

 東京を拠点とする複合現実テクノロジー企業Kalkulは、最初の製品であるiOS向けのモジュール式空間オーディオ・アプリ『AURA』を発表した。

 『AURA』では、オリジナルの空間オーディオ・コンテンツを探索し、自分だけの空間音響クラウドを構築することで、様々なインスピレーションを得たり、実世界とのつながりをより強く感じることができる。

 『AURA』は、没入間の高い空間オーディオ体験を提供するため、Apple AirPods Pro/Maxのような次世代イヤホン向けに設計されており、モーションセンサーによるヘッドトラッキングが可能なイヤホンを通すことで、周囲の世界をより自然な形で感じることができる。 

 KalkulのCEO兼共同設立者であるBartek Kolaczは「私たちは、未来のメディアは空間的で高度なインタラクティブ性を持つものになると考えています。Apple AirPods Proのおかげで、私たちのインタラクティブな空間オーディオコンテンツを体験できるユーザーが、すでに1億人に達しています」と話している。

 『AURA』の核となるのは、独自の2次Ambisonic Streamingエンジン。そのほか、革新的な3Dユーザーインターフェースによって、ユーザーは自然な形で空間音響を操作することができる。インターフェースは今後も機能を拡張していき、よりユーザーのセットアップに適応するようになる予定だ。

 『AURA』のコンセプトは、ディスクを構成要素とするモジュラー方式である。ユーザーは、空間オーディオ体験のカタログからディスクを選び、自分の好みに合わせて空間オーディオの世界をミックスすることができる。空間オーディオのコンテンツは、“Aura-Disc”と名付けられパッケージ化されている。

 Bartekはこの“Aura-Disc”について「私は、丁度インターネットが展開される90年代に育ち、MC、CD、ミニディスク、フロッピーディスク、ゲームボーイ、メガドライブのカートリッジと言ったメディアを体験しました。ストリーミングサービスへの急速な移行は、小さくて美しいものを失ってしまったように感じています。“Aura Disc”は、このフィジカルメディアの黄金時代へのオマージュです!」と述べている。

 ユーザーは、無料でディスクを追加することも、アプリ内課金でアンロックすることもできる。またユーザーは、好きな数のディスクを選択して重ね合わせ、パーソナルな空間ミックスを作ったり、バックグラウンドで無限にループさせることもでき、それぞれのディスクには、ボリュームを含めた調整機能が付いている。

 リリースされたカタログには、東京をテーマにしたオリジナルの空間サウンドスケープを収録。Kalkulは、現在日本のアーティストと共同でコンテンツを制作しており、今後数ヶ月間でリリースする予定だ。

 あわせて、空間オーディオアプリ『AURA』にSpotifyとの連携機能も導入開始。Spotifyの音楽カタログをパーソナライズされた空間オーディオ環境で聴くことを可能にし、他のオリジナル空間オーディオコンテンツとブレンドすることができる。

 『AURA』は、現在App Storeで全世界から無料でダウンロードできる。

■関連リンク
KALKUL Instagram:https://www.instagram.com/kalkul.aura/
KALKUL Twitter:https://twitter.com/kalkul_aura?lang=en
KALKUL HP:https://www.kalkul.com

関連記事