なぜお金の話は避けられてしまうのか? ドキュメンタリーで学べる『“お金”をダイジェスト』のススメ
みなさんは、お金の仕組みを理解していますか。
筆者は理解していると断言できませんが、お金を稼ぐのも、お金の話をするのも好き。自分がいくら稼いで、いくら使っているのかを可視化すると、目標が立てやすいですし、漠然と不安になることなく、目的を持って不安を解消していけるからです。
しかし、お金の話をしようとすると、驚かれたり、眉をひそめられることも。いちばん明確にしておかなければいけない部分なのに、「お金の話をするなんて下品」と言われることがあるのです。なぜお金の話は避けられてしまうのでしょう?
そこで今日は、Netflixリミテッドシリーズ『“お金”をダイジェスト』を紹介しつつ、お金を理解し、オープンに話す大切さについて触れていきたいと思います。
お金の基礎が学べる『“お金”をダイジェスト』
日本では、夫婦間でもお金の話はタブー視され「親が子どもにお金の心配をさせることは親失格」とまで言われることがあります。豊かだった時代ではそれでも格好がつきましたが、今は状況が違います。不況で、さらにコロナ禍ということもあり、お金に悩んでいる人も多い。お金でのトラブルに巻き込まれやすい時代だから、率先して知識を手に入れ、オープンにする方がいいと考えます。ところが、お金の話はとっつき難く、お金の勉強もどこからはじめればいいのかわからないといった人が多いようです。
だから、筆者はNetflixリミテッドシリーズ『“お金”をダイジェスト』をおすすめします。4話構成のドキュメンタリーで、「楽して稼ぐ方法」「クレジットカード」「学資ローン」「ギャンブル」「退職基金」を楽しく学ぶことができるのです。
「楽して稼ぐ方法」は、一攫千金のノウハウを教えるのではなく、詐欺の種類をわかりやすく説明したり、人が人を信じる限り詐欺は存在し続け、詐欺に遭いやすい人をパターン化することはできず、詐欺防止のエキスパートでさえ詐欺にあうことが語られています。
「クレジットカード」では、クレジットカードの仕組みや消費者として得する方法が紹介されています。「学資ローン」では学資ローンが新たな借金のシステムであり、教育こそが国力を上げる術である一方で、国民全員に高等教育が行き渡らず、借金を背負わせている問題にメスを切り込む内容となっています。
「ギャンブル」では、ギャンブルの仕組みや依存症について、「退職基金」では定年まで中流階級だった人たちが退職後は貧困層になってしまう仕組みに触れています。
どれも目を伏せたくなる内容ですが、私たちの生活や人生プランを立てる上で非常に重要なことばかりです。耳を塞がずに「お金の基礎」を学ぶと、リスクの避け方がわかってくるでしょう。そして、徐々に人とお金について話すのも楽しくなってくると筆者は思うのです。
裕福な人はお金の話が好き
真の成功者は金儲けのために働いているのではなく、心の奥底から好きなことをしているから、後からお金がついてくる、と聞いたことはありませんか。ごく一部の成功者はそうかもしれませんが、マジョリティの人たちは家賃を支払うために、生活のために働いていると言えるでしょう。お金を稼ぐことは決して悪いことではなく、生活を向上させるために、より多く稼げるようになりたいと考えるのは、ごく自然です。
ところが、「たくさん稼ぎたくて仕事を頑張っている」と日本人の友人にいうと、冷やかされることがある。筆者は日本人のママ友に、「え、お金が好きなの? 」とまるで珍しいものをコレクションしているかのように言われたことがあります。筆者は成人してからのほとんどを海外で過ごし、友人らとごく当たり前のようにお金の話をしてきたので、その反応に驚き「誰でもお金は必要でしょう」といいました。ところが、「お金が好きだなんて言ったら下品よ」と返され、日本ではお金の話はタブーで下品という考えがあることを知りました。
なぜでしょうか? 日本では契約や交渉時にお金の話を先延ばしにする傾向がありますが、それが原因で人間関係がギクシャクしていたり、悩んでいる人が少なくありません。
筆者の外国人の友人には成功者が多いのですが、彼らはお金の話が大好きで、常にビジネスチャンスにアンテナを張り、意見交換をしています(儲け話と同じくらい慈善事業も好きなので、世の中に還元することにも熱心であることを書いておきます)。筆者は好奇心の塊なので、「私も成功したいから、あなたのビジネスについて話を聞かせて」と質問を浴びせることが多々ありますが、面白いことに、成功者であればあるほど成功の秘密を話してくれる傾向があります。それは、私が成功すれば、そのコネを使って新たなビジネスチャンスに繋げられると考えるからだそうです。