プログラミング教材の問題点と、それを軽やかに飛び越える任天堂のすごさ

プログラミング教材の問題点と任天堂のすごさ

 近年、IoTやAIなど、インターネットやコンピューターを活用した技術やサービスが急速に発展し、今後も日本国内だけでなく世界が抱える課題を解決していくためにこうしたツールを有効活用する必要性が高まっている。

 文部科学省は、現代の予測困難な社会において、情報や情報技術を受け身で捉えるのではなく、手段として活用する力を育む必要があるという見方を示しており、子どもたちが今後の社会を生き抜いていくためにプログラミングに関する知識や技術を身に着けることは重要となるだろう。

 また、2020年度からは小学校でプログラミング教育が必修化され、中学校では2021年度から、高校では2022年度から必修化されることになっている。多くの自治体や学校などはプログラミング教育の基盤整備に力を入れており、着々と教育体制が整えられている。

 学習塾や通信教育といったサービスにおいては、プログラミング教育を取り入れた学習支援にも力を入れているところもあり、国や学校だけでなくさまざまな業界でプログラミング教育が盛り上がっていると感じる人も多いだろう。

 しかし、プログラミング教材にはさまざまな種類があり、サービスによっては子どもの理解が進みづらかったり途中で飽きてしまったりすることもあるようだ。質の悪い教材によってプログラミングに対する苦手意識が芽生えると、かえって今後の学習に悪影響を及ぼしかねないので注意しなければならない。

  そのような状況下で、2021年6月11日に任天堂は『ナビつき!つくってわかる はじめてゲームプログラミング』という画期的なソフトを発売開始した。

 このソフトは任天堂の開発室から生まれたもので、「ノードン」という不思議な生き物をつなげることでプログラミング体験できるのが特徴。「ナビつきレッスン」で指示に沿ってノードンをつなげるだけでゲームを完成させられるので、プログラミング未経験であっても「ゲームを作る」という体験ができる。

 ノードンには、スティックを動かしたときに信号を送る「スティックノードン」や、モノが壊れた時に信号を出力する「モノがこわれたしゅんかんノードン」のように、さまざまな特性を持ったものがある。それぞれをうまくつなぎ合わせることでプログラムが実行されるようになっており、ニンテンドースイッチの画面をスワイプすることでノードン同士をつなぐことができる。

 ナビ通りにノードンをつなげると、「なかなかのデキではないか」「やるねぇ!アンタ」のように、ノードンがプレイヤーに前向きな言葉をかけてくれる。こうした仕組みは至る所に設けられており、子どものモチベーションを維持する配慮を感じられた。

 指示通りにノードンを繋げていくと、気が付いたら複雑なプログラムが出来上がっていた。筆者の息子はプログラミング未経験の9歳児だが、まさか初めてのプログラミング体験でこれほど複雑なものが完成するとは想像できなかった。

 大人のアドバイス無しでゲームを完成させた時は、「見て!一人でゲームを作ったよ!やってみて!」と達成感たっぷりの表情で本体を渡してくる様子を見ると、「さすが任天堂」と思わされる。

 作成できるゲームが複数あるのも、『ナビつき!つくってわかる はじめてゲームプログラミング』の魅力。おにごっこやシューティングゲーム、脱出ゲームやレーシングゲームなど幅広いジャンルのゲームを作れるので、「早く次のゲームを作りたい!」と自発的にプログラミング学習を進める動機付けにもなっている。



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