コロナ禍で急速に進んだ「オタ活のオンライン化」 メリット・デメリットは?

 新型コロナウイルスの流行によって、エンタメ業界は急速にオンライン化を進めることとなった。今回は、漫画やアニメ、ゲームなどのコンテンツを好むオタクの活動に、オンライン化はどのようなメリット・デメリットをもたらすのか考察した。

ライブやファンミーティングなど、現地イベントのオンライン化

 コロナ禍で1番影響を受けたのは、ライブやファンミーティングなどの現地系イベントだろう。感染拡大直後はその多くが中止や延期となったが、感染が長引く今、無観客や人数制限をした状態でのライブ配信が広く普及している。

 配信ライブのメリットとして、確実にチケットが手に入ること、チケット価格がリーズナブルであることが挙げられる。席の良し悪しもなく、自宅で画面いっぱいに推しを拝むことができる。ただ現地ほど会場全体の雰囲気を感じることは難しく、配信用のカメラが切り取った画角でしかステージを見ることができない欠点もある。またオタクの友人たちと集まって話したり、グッズを開封・交換したり、写真を撮ったりといった交流ができない寂しさも。

 そして現在、現地イベントでは、声出しを禁止されていることがほとんどだ。ファンサービスや、重大発表へのリアクションがとれないなど、オタクのもどかしさは続く。相互コミュニケーションの手段として、ファンがスマートフォンを振り、その回数を計測して会場に歓声を流すといったツールも見られたが、ペンライトなどで両手がふさがっている場合や、見ることに集中しているときにスマホを“フリフリ”するのは難しい。現に、会場でツールを利用している人はほとんど見られなかった。

 現地系イベントのオンライン化による最大のメリットとして、より多くの人が気軽にコンテンツを享受できるようになった一方で、推しや友人らとの、対面での濃厚なコミュニケーションが取れなくなったことが大きなデメリットと言えるだろう。

オンラインのメリット

ーチケット争奪戦がなくなった(人気公演の場合)
ー現地よりもチケット価格が安い
ー移動時間がない
ー場所の制限なく視聴できる
ーアーカイブがあるものは、視聴できる期間が長い等

オンラインのデメリット

ー推しに直接会えない
ーオタク仲間に直接会えない
ー相互コミュニケーションが難しい
ー会場の生の雰囲気が感じられない
ーカメラが選んだ画角でしか視聴できない等

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