新型iMacは初代“おにぎり”からわずか11.5ミリに 過去と現在から未来を予測する
米アップルはオンラインイベントにて、新型iMacを発表した。新型プロセッサの搭載も大きなトピックの一つだが、なにより初代iMacを思わせるカラフルなカラーリングと、大幅な薄型化が注目された。
コンピューターの歴史を変えたiMac
出展:ウィキメディア・コモンズ
iMacは1998年にアップルが発売を開始した、一体型コンピューターだ。当時のコンピューターといえばビジネス向けの無機質なデザインのものが主流だった中、初代iMacは本体を曲線で構成し、そのデザインは高い評価を得た。また一部では、その外観から「おにぎり」という愛称でも呼ばれていた。
また、15インチのCRT(ブラウン管)を本体に内蔵した一体型コンピューターというシステムも革新的だった。もちろん一体型コンピューターというアイディアはiMacが初めてではなく、アップル(当時はアップル・コンピューター)も「Macintosh Classic II」など傑作パソコンを過去に販売していたが、初代iMacはその低価格さもあって一般ユーザーから高い人気を博した。
なお、初代iMacは高さ39.5cm x 奥行き44cm x 幅38cmで重量は17.9kgと、可愛いらしいデザインとは裏腹にかなりの重量級マシンだ。一人での持ち運びはかんたんとはいえないだろう。
無駄を削ぎ落とした最新のiMac
そして先日発表された新型iMacでは、その本体がわずか11.5mmにまで薄型化されている。この薄型の本体にディスプレイとコンピューターを内蔵しているというのだから、驚きだ。さらに旧モデルのiMacからデザインが一新され、一枚の板のような直線的な本体形状を実現している。
内部にはアップルが独自開発したプロセッサ「M1チップ」を搭載。このM1はiPhoneやiPadに搭載されている「Aシリーズ」と同じARMアーキテクチャにもとづいて設計されており、低い消費電力ながら高い性能を実現している。
また、iPhoneやiPad向けのアプリが動作するのも特徴だ。これもM1チップとmacOS Big Surとの組み合わせによるもので、スマートフォン向けの多彩なアプリケーションが利用できることで、利便性がより高まることが予測される。