Spotifyが自動車用デバイス「CarThing」を限定リリース 操作性に懸念の声も
Spotifyは4月13日、自動車用のスマートプレーヤー「CarThing」を限定リリースした。デバイスは、米国の一部のSpotifyプレミアムユーザーに無償で提供される。小売価格は80ドル(約8,700円)となる見込みだ。
「CarThing」には、タッチスクリーンにナビゲーション用ダイヤル、音声制御ボタン、そしてポッドキャストやプレイリスト用の4つのボタンが搭載されている。「Hey、Spotify」と呼びかけてから聞きたいコンテンツをリクエストすると、デバイスをアクティブにすることができる。ユーザーのSpotifyアカウントに同期するので、自身のプレイリストへのアクセスも可能だ。
同社は、「シームレスでパーソナライズされた車内でのリスニング体験を望むユーザーのニーズを認識したため、『CarThing』を開発した」としている。また米国の車の平均使用年数が11年、平均寿命は18年であることを上げ、「車の使用年数やモデルに関係なく、誰もが優れたリスニング体験にアクセスできるべきだ」と述べた。近年多くの車がAppleのCarPlayや、Android Autoに対応しているが、「CarThing」はそれらに対応していない車もカバーしたい考えだ。
ただし米メディア『Forbes』は、「『CarThing』は、致命的な欠陥を備えたiPodTouchだ」と評している。本デバイスに特徴的なダイヤルだが、画面を見ずにダイヤルでできることはほぼないという。
『Forbes』は、Spotifyが「ダイヤルを試してみてほしい。たくさんブラウジングして、いつでも完璧なBGMをキュレーションすることが可能だ」と述べていることに触れ、「運転中は画面を見ないことが理想だが、ブラウジングやコンテンツの選択には画面を確認する必要がある」と、ながら運転を誘発する可能性を指摘した。
ダイヤルの操作性も含めて、ユーザーからのレビューを待つことにしよう。
(画像=Spotifyより)
■堀口佐知
ガジェット初心者のWebライター兼イラストレーター(自称)。女性向けソーシャルゲームや男性声優関連の記事を多く執筆している。
〈Source〉
https://newsroom.spotify.com/2021-04-13/spotify-launches-our-newest-exploration-a-limited-release-of-car-thing-a-smart-player-for-your-car/
https://www.forbes.com/sites/johnkoetsier/2021/04/13/spotifys-car-thing-is-a-ipod-touch-with-a-big-knob-and-a-fatal-flaw/?sh=4ea2ac0462d9
https://www.theverge.com/circuitbreaker/2019/5/17/18628772/spotify-car-thing-audio-experience-data-premium-assistant