Spotifyがライブオーディオ分野に参入 Clubhouseにとっての脅威となるか

 3月30日、ポッドキャストコンテンツに多額の投資を行うSpotifyが、スポーツライブオーディオアプリ、Locker Roomを運営するBettyLabsの買収を発表した。買収金額については明らかにしていない。

 買収によって、Spotifyはライブオーディオ分野に本格参入することとなる。Locker Roomは引き続きアプリストアで公開されるが、将来的には別の名前に変更され、現在扱っているスポーツコンテンツだけでなく、音楽やカルチャー分野にも幅広く焦点を当てていくという。同社は、「ライブオーディオは、楽曲をプレミア公開したり、質問に答えたり、パフォーマンスを披露したりするなど、ファンとリアルタイムで交流したいクリエイターにとって理想的だ」としている。

 SpotifyのチーフR&Dオフィサー、Gustav Söderström(グスタフ・ソダストロム)氏は、「承認されたクリエイターだけでなく、誰でも会話をホストできるようになる」と米メディア『The Verge』に語った。これは、Twitterの「Spaces」や、Clubhouse、Discordにとって脅威となる可能性がある。また、さまざまな収益化の方法をテストする予定だといい、たとえば、有料配信システムを構築する可能性があるという。

 Locker Roomのコンテンツが、Spotifyのポッドキャストエコシステムへと吸収されることは間違いないだろう。ソダストロム氏によると、人々はすでに「Spaces」やClubhouseでの会話を録音し、MP3ファイルとしてSpotifyのホスティングソフトウェア、Anchorにアップロードしているという。同氏は「その過程をもっとシームレスにしたいと考えている」と述べており、デフォルトで録音機能を装備し、直接Spotifyに配信できるシステムを検討していると見られている。

 昨年にはAmazonがポッドキャストネットワーク「Wondery」を買収しており、Facebookもまた、ライブオーディオ機能を構築中だと報じられている。巨大テック企業が続々と投資していることからも、今オーディオコンテンツの需要が大きく増加していることがわかる。そして彼らはライブ配信だけでなく、録音されたポッドキャストコンテンツにも多額の資金を投じているようだ。

 すでに多くのユーザーを抱えるSpotifyのライブオーディオ分野への参入は、Clubhouseや「Spaces」にとって大きな脅威となりそうだ。

(画像=Pixabayより)

■堀口佐知
ガジェット初心者のWebライター兼イラストレーター(自称)。女性向けソーシャルゲームや男性声優関連の記事を多く執筆している。

〈Source〉
https://www.theverge.com/platform/amp/2021/3/30/22356993/spotify-locker-room-clubhouse-launch-acquisition