ソニー、PS5向け次世代VRシステムの開発を表明 海外メディアの反応は?

 依然として入手困難な状況が続いているPS5の価値をさらに高めるニュースが届いた。PS4でプレイできたあのゲーム体験が、PS5ではさらにアップデートされて帰ってくるようだ。PS5の供給に関して、キーパーソンとなる人物の発言も報じられた。

発売は2022年以降

 2月23日、PlayStation公式ブログ記事で次世代VRシステムの開発状況が発表された。ソニー・インタラクティブエンタテインメントのシニアバイスプレジデントである西野秀明氏が執筆したブログ記事によると、次世代VRシステムはPS5向けのものになる。

 次世代VRシステムの開発に際しては、解像度や視野角、そしてトラッキングや操作方法にいたるまでPS4向けPSVRで培った技術が活かされる。操作方法に関しては、PS5対応コントローラーであるDualSenseワイヤレスコントローラーの特徴的機能を搭載し、人間工学を重視したデザインになる、とのこと。こうした説明から、同システムのコントローラーには、触覚を重視した機能が実装されると考えられる。

 次世代VRシステムは、ケーブル1本でPS5に接続する設計となる。こうした設計から、同システムはQuclus Quest 2のような現在の一般消費者向けVRヘッドセットの主流であるスタンドアロン型VRヘッドセットとは異なる進化を遂げることが推測される。一般に有線接続のほうが高画質を安定的に描画できる。その反面、プレイヤーの動きが制限される。

 次世代VRシステムの発売時期については、ブログ記事では「2021年に発売する予定ではありません」とだけ説明している。しかし、すでに同システム向けのゲームタイトルの開発は始まっているとも明言した。同システムの価格については、一切言及がなかった。

期待感を表明する海外メディア

 PS5向け次世代VRシステムに関しては、多くの海外メディアが好意的に報じている。そうした報道の一部を以下に引用する。

・「DualSenseコントローラーの特徴的機能を活かした次世代VRシステムのコントローラーの開発は(中略)PlayStationMoveコントローラーからの大きな一歩を示している。(中略)VR用に特別に構築されたコントローラーは、忠実度を向上させるか、追跡用の外部カメラの必要性をも排除できるだろう」(テック系メディア『Ars Technica』

・「今回の次世代VRシステムの発表は、PS5が正式に発売されるかなり前に「次世代のPS」としてその開発を発表したのに似ている。この発表は、リークや憶測に先んじて新製品の詳細を少しずつ明らかにするソニーの最近の姿勢に従っている」(PSニュース専門メディア『PlayStation LifeStyle』

・「VRが従来のゲーム体験に取って代わることは決してないかも知れない。(中略)しかし、次世代VRシステムはアクセシビリティが向上し、ゲーム体験も向上する可能性があるため、まだVRをプレイしていない場合は、このシステムによる仮想現実に浸る価値があるかも知れない」(ゲームメディア『DualSHOCKERS』

・「Oculus Quest 2が2020~21年における一般消費者向けVR市場の主導権を握っているが(中略)ソニーはこの分野で大きな力を発揮できることを証明しているので、PS5向け次世代VRシステムの発売時には注目が集まるだろう。」(テック系メディア『New Atlas』

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