TTJ、スカイピース、夕闇……『ももいろ歌合戦』でみせたYouTuberたちのアーティストとしての魅力

 また、ニコニコ動画で歌い手としてブレイクし、YouTubeのチャンネル登録者数も100万人を超えるシンガーソングライター・Reolも、“ネット発”の尖った存在感を示した。CMソングとしても話題になった「第六感」(Reol/「♪第六感」)は疾走感と中毒性のある一曲で、フェス型のイベントでも観客/視聴者の心を一瞬で掴む。2021年のさらなる飛躍が期待されるところだ。

 そして、ももクロの大ファンで、本イベントも大きく盛り上げてきた人気YouTuberグループ・フィッシャーズのシルクロードが動画でメッセージを伝えた(【応援コメント】シルクロード(Fischer's))ことも、ファンの間で話題になった。「この苦しい状況だからこそ、新しい発見とか、面白い技術みたいなものを生み出せる」と、コロナ禍にポジティブな意味を見出し、観客/視聴者を勇気付けていた。若年層から圧倒的な人気を誇るフィッシャーズのリーダーらしい、イベントに華を添えるメッセージだった。

 さらに、『今年の顔2020』企画として、ファーストサマーウイカが歌う「紅蓮華」(LiSA)の伴奏を行ったのが、ピアノの即興演奏で大ブレイク中のハラミちゃんだ(今年の顔2020)。音大仕込みの確かな技術と、歌唱にピタリと寄り添う優しさ。ももクロの代表曲「行くぜっ!怪盗少女」を楽しそうに即興演奏する姿も、視聴者の心に残ったに違いない。

 今回のももいろ歌合戦では、川崎鷹也/「魔法の絨毯」、703号室/「偽物勇者」、ひらめ/「ポケットからきゅんです!」と、TikTok発のアーティストも特集され、やはりインフルエンサーが伝える音楽の力が大きな見どころになっていた。YOASOBI「夜に駆ける」や瑛人「香水」の例を引くまでもなく、インターネット、SNSを通じてブレイクする楽曲が急増しているなかで、YouTuberをはじめとするネット発のアーティストの活躍は、今後も加速していくだろう。今年の年末はどんなステージが見られるのか、今から楽しみだ。

 また、1月23日19時からにはABEMA限定で、ももいろクローバーZによる“オンラインファンミーティング”『新春ももクロファン感謝祭』を開催・配信する。その企画のひとつに、『ももいろ歌合戦』の名場面を振り返るコーナーもあるため、ももクロメンバーとともにYouTuberたちの活躍を今一度見返してみるのはいかがだろうか。

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