あつ森、Fall Guys、FF7R……2020年のゲームシーン総まとめ 2021年も同様のトレンドが続くか?
2020年が終わり、幕を開けた2021年。今年のゲームシーンは、いったいどのようなものとなるのだろうか。
今回取り上げるのは、2020年の界隈を盛り上げたホットトピックの総まとめ。話題となった動きやトレンドから、2021年のシーンの動向を予測する。さまざまな点で昨年と共通する部分の多い1年となりそうだ。
入手困難となった2つのハード 過熱する争奪戦が転売の是非を問う論争へと発展
2020年のゲームシーンを賑わせた印象的な出来事として、まず挙げておきたいのが、2つのハードを巡って巻き起こった“争奪戦”の存在だ。春には、コロナの流行による供給不足と需要増加からNintendo Switchが、秋には、ようやく発売を迎えた注目の次世代機・PlayStation 5(以下、PS5)がそれぞれ品薄となり、満足に入手できない状況となった。各小売店・ショッピングサイトは公平さを期するため、入荷数に応じた抽選販売方式をとったが、ここに応募者が殺到。大争奪戦が展開された。
こうした騒動はまもなくして、希少品転売の是非を巡る論争へと発展。賛否両論が入り乱れる社会問題となった。その後、Nintendo Switchに関しては、秋ごろになって需給のバランスが整ってきたが、PS5に至っては現在もなお、流通不足の傾向が続いている。前者の売上好調を背景に、『あつまれ どうぶつの森』が620万本を超える大ヒットを記録した。
インディータイトルの躍進目立った2020年 ポスト『Fall Guys』『Among Us』は?
主流ハードの人気が過熱する一方で、ソフトの市場では、インディータイトルの躍進が目立った。MEDIATONICが開発したアクションゲーム『Fall Guys: Ultimate Knockout』の流行は記憶に新しいはずだ。
8月にPS4・PCでリリースされた同タイトルは、誰にでも親しめるカジュアルなゲームデザイン、バトルロイヤル特有の達成感・高揚感などが受け入れられ、一躍トレンドタイトルとなった。ローンチ直後には、同時接続ユーザー数15万人超え(※)という記録も打ち立てている。
続いて紹介するのは、人狼系アドベンチャーゲーム『Among Us(アマング アス)』だ。2018年にモバイル(Android/iOS)・PCでリリースされた同タイトルは、20年夏ごろからユーザー数が大幅に増加。ピークを迎えた9月初めには同時接続数45万(※)へと迫った。それから4か月ほどが経ち、流行は少し落ち着きつつあるが、直近の1か月でも15万人(※)ほどのユーザーが同タイトルをプレイする。12月には満を持して、Nintendo Switchで日本語ローカライズ版がリリースされた。
この他にも、『HUMAN: FALL FLAT』や『Phasmophobia(ファズモフォビア)』、『Craftopia(クラフトピア)』、『グノーシア』といったタイトルが健闘を見せている。ゲーム配信がトレンドを牽引する昨今の状況を考えると、今年もこうした傾向は続いていくはずだ。次に覇権を握るのは、どのインディータイトルなのか。その本命となる作品は、すでにリリースされているのかもしれない。
※数字はすべてSteamのみのもの。