最終回を迎えた『せんけす』、本当の最後はここにある? 『頼田朝日の方程式。』で判明するもう一つの答え

 「あの日から僕はおびえてた。罪悪感の十字架を背負って生きてきた」

 ABEMAプレミアムで配信中の『頼田朝日の方程式。』(以下『頼田朝日』)。本編にあたる『先生を消す方程式。』(テレビ朝日系、以下『せんけす』)最終話を前に「最凶の授業」が加速。頼田朝日を演じる山田裕貴の狂気もかつてないほど高まっている。

 『せんけす』本編は、「闇の義経、襲来編」で生きる屍となった「義経」義澤経男(田中圭)が朝日と4Cの生徒たちに復讐する。フライングドラマは本編最終回後の世界が舞台であり、生徒の会話の端々にこれから起きることのヒントが隠されている。第4回までに朝日と義経の関係や義経の死が暗示され、第5回の「死んだはずの義経先生に追いかけられる」という刀矢(高橋文哉)の発言や、第6回では、朝日の背後のドアに義経らしき人影が映るなど、翌週の『せんけす』本編の内容が先取りされていた。

 最終回のフライングにあたる第7回では、「朝日先生はうまく行くと思ってた」(刀矢)というセリフや、力(高橋侃)の「神様のジャッジ」など、朝日と義経の決着を示唆する言葉もあり、静(松本まりか)の死も明かされた。

 ここで時系列を確認すると、朝日の動画を撮影したのは本編各話の前後で、生徒たちが動画を発見したのは、すべてが終わった後の現在。動画を通じて、朝日の考えを後追いで知るという構図だ。頬の傷のある弓(久保田紗友)や、「すべてを受け止めて生きるしかない」と神妙な面持ちで話す刀矢はドラマ本編を経験した後の姿である。

 山田の常軌を逸した怪演が話題の『頼田朝日』。義経討伐後の第5回では、義経を消した嬉しさのあまり、ハイテンションでカメラに語りかけるが、第6回では、復活した義経の影におびえて半狂乱状態に。当初は自身の方程式で義経の方程式を打ち消していたが、次第に冷静さを失い、第7回では静の写真を前にして妄執をぶちまけるなど、回を追うごとに狂態がエスカレートしている。

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