Nintendo Switchをハッキングした男、約2700万円の賠償金と懲役3年が科される

 任天堂にハッキングを行い度々、情報を盗んだハッカーに対して、司法取引の結果、懲役3年が確定した。

FBIの警告後にも、ハッキングを再開

 アメリカ・ワシントン州西部地区にある米連邦地検が12月1日に詳細を発表した(参考:https://www.justice.gov/usao-wdwa/pr/california-hacker-who-stole-proprietary-information-nintendo-sentenced-three-years)。

 Ryan Hernandez被告(21歳、カリフォルニア州パームデール)は、「RyanRocks」や「Ryan West」といった名前で活動し、フィッシングで任天堂の従業員のログイン情報を盗み、コンソールやゲームに関連する機密ファイルにアクセスし、ダウンロードしたとされる。

 そして盗んだ情報をTwitter、Discord等のソーシャルメディア・プラットフォームでリークし自慢。「Ryan’s Underground Hangout」というオンライン・チャット・フォーラムを運営し、任天堂のプロダクトやネットワークの脆弱性に関する情報を共有したとされる。

 同被告がまだ未成年だった2017年10月にアメリカ連邦捜査局(FBI)が捜査を行った。同被告は当時、これ以上は悪意のある活動を行わないと約束したにも関わらず、少なくとも2018年6月から2019年6月まで複数の任天堂サーバーをハッキングし、様々な人気ゲーム、ゲーム機、開発者ツールに関する機密情報を盗んだという。

 2019年6月、FBIは家宅捜索を行い、コンピューター、ハードドライブ、海賊版ゲーム、ソフトウェアへのアクセスに使用されるデバイス等を押収し、数千点もの任天堂の機密ファイルを発見した。そしてハードドライブ内の「悪いもの」とラベル付けされたフォルダーからは、1000点以上の児童ポルノの画像や動画も見つかったという。その結果、性犯罪者としても登録されることになる。

 検察官と被告側弁護士の司法取引の結果、懲役3年で任天堂に賠償金として259,323ドル(約2700万円)を支払うことで同意に達した。認知障害のある受刑者のための刑務所施設に収監される。

 その後は、釈放されて7年間、監視下に置かれると『Polygon』は伝えている(参考:https://www.polygon.com/2020/12/1/21815395/nintendo-hacker-three-years-prison)。

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