英政府が新たなテクノロジー規制導入 世界的で締め付け強化の動き

アメリカではGAFA包囲網が形成

 テクノロジー大手企業への対策は、英国内で長らく議論されておりバラク・オバマ元アメリカ大統領の顧問だった経済学者ジェイソン・ファーマン氏(ハーバード大学)が2019年3月にDigital Markets Unit設立を提案したと『Financial Times』は伝えている(参考:https://www.ft.com/content/bb8fe52b-a444-4d89-a6af-74f6e0cb8679)。

 アメリカでもテック大手規制の機運は高まっており、GAFAのCEOがアメリカ議会の公聴会に出席。米司法省がGoogleを反トラスト法(独占禁止法)に違反したとして、連邦地裁に提訴している。今後はドナルド・トランプ現職大統領より、大手企業の規制に積極的な姿勢のジョー・バイデン氏が大統領に就任することで、その流れは加速することが予想される。

 英国は欧州連合(EU)を離脱したが、EU内でも欧州委員会が、デジタルサービス法の策定作業を進めている。国際的なGAFA包囲網が形成されているようだ。

 日本ではデジタル庁の新設が決まり、ようやくデジタル改革の議論が本格化した。この国際的なテック大手への規制の流れにより、果たして日本で世界的なテクノロジー企業が育つ機運が生まれるだろうか。

■Nagata Tombo
ライターであると同時にIT、エンタメ、クリエーティヴ系業界にも出入りする。水面下に潜んでいたかと思うと、大空をふわふわと飛びまわり、千里眼で世の中を俯瞰する。

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