2025年までにXBox Series X/Sは約4,000万台売れる? ゲーム市場の未来に注目

日本ではクラウドゲーム市場が成長か

 日本のゲーム市場に関しては、6月24日に発刊された版『ファミ通ゲーム白書 2020』において詳細に報告されている。日本のゲーム市場は過去10年にわたり成長を続け、2019年にはその市場規模が過去最高の1兆7,330億円になった。日本のゲーム市場で大きな存在感を示しているのがモバイルゲームを含むオンラインプラットフォームのゲーム市場であり、2019年にはその市場規模が1兆2,962億に達した(下のグラフ参照)。

KADOKAWA Game Linkage「ゲーム業界年鑑の決定版『ファミ通ゲーム白書 2020』発刊」より

 今後成長が予測されているのは、クラウドゲームサービス市場だ。2019年における市場規模は12億1,000万円とまだ小さいが、今後成長軌道に乗り2023年には約11倍の140億3,000万円の規模になると予想されている(下のグラフ参照)。

KADOKAWA Game Linkage「ゲーム業界年鑑の決定版『ファミ通ゲーム白書 2020』発刊」より

 日本においても、コロナ禍はゲーム市場に悪影響を及ぼさなかった。2020年3月に行われたアンケートによると、40%以上の回答者がゲーム機のプレイに費やす時間が増えたと回答した。ゲームに次いで消費時間が増えた娯楽には、DVDやネット配信による動画の視聴、スマホやタブレットでのゲームプレイが挙げられる。

 反対にコロナ禍によって消費時間が少なくなった娯楽には、パチンコ・パチプロ、カラオケ、映画館での映画鑑賞といった娯楽施設で楽しむものが挙げられている。

 以上をまとめると、ゲーム機市場を含む日本および世界のゲーム市場は、新型コロナウイルスの悪影響をあまり受けることなく堅調に成長すると予測できる。そして、クラウドゲーム市場はそのコストパフォーマンスの良さからゲーム機市場とモバイルゲーム市場に続く「第三のゲーム市場」に成長するかも知れない、と言えるだろう。

トップ画像出典:Xbox series X公式サイトより画像を抜粋

■吉本幸記
テクノロジー系記事を執筆するフリーライター。VR/AR、AI関連の記事の執筆経験があるほか、テック系企業の動向を考察する記事も執筆している。Twitter:@kohkiyoshi

関連記事