一見して何の変哲もないのケースだが、実は充電器

　さらに別の特許は、Appleのの驚くべき構想を示唆している（参考：https://www.patentlyapple.com/patently-apple/2020/10/apple-envisions-future-concepts-for-magsafe-accessories-to-include-an-application-for-airpods-an-ipad-smart-cover.html）。

　一見して何の変哲もないiPhoneやiPadのケースのようだが、実はデバイスの背面部分にMagSafeアクセサリが取り付けられており、その内部に誘導充電モジュールを備えているのだという。AirPodsをさしておけば、こちらも充電ができるという。

　ガラケーからスマートフォン時代に入り、大幅に機能が増えて便利になったが、その分、電力消費も激しく、バッテリーの持続時間が課題となっている。年々、スマホの電池の持ち具合は、長くはなってきているが、このスマートカバーを使用すれば、見た目にも自然なままに、大幅にバッテリーの持ちを延ばすことが可能になる。これは、かなり実用的で、多忙で外出の多い人を中心に、需要を見込めるにちがいない。

　Android系スマホメーカーの中には、iPhoneに近いデザインを意図的に採用していると思われるものもあり、EUの統一規格は、願ってもない規制だ。しかしブランド力で他の追随を許さないAppleとしては、迷惑千万。

　充電関連の新たな特許を取得して規制を回避し、頑なにApple路線を貫く構えのようだ。

■Nagata Tombo
ライターであると同時にIT、エンタメ、クリエーティヴ系業界にも出入りする。水面下に潜んでいたかと思うと、大空をふわふわと飛びまわり、千里眼で世の中を俯瞰する。