Appleがヘルスケア市場に本格参入 急成長のPelotonへの影響はいかに?

 Appleが、ヘルスケア市場に本格参入しようとしている。米国だけでも300兆円規模とされる同市場には、既にGoogleやAmazonと言った世界的テック企業も参入の動きを見せており、競争は激化しそうだ。

 米メディア『CNBC』によれば、Appleがヘルスケア市場においてフォーカスするのは3つの分野だという。1つ目は、Apple Watchなどのハードウェア、2つ目は、アプリなどのソフトウェア、そして3つ目に、「Apple Fitness+」などのコンテンツサービスだ。 

 依然としてAppleの収益の大半はiPhoneが占めているが、ウェアラブルデバイスとコンテンツサービスの売上が急拡大している。コンテンツサービスは、2017年以降、前年比で平均22%も増加している。Apple WatchやAirPodsなどを含む“ウェアラブル、ホーム、アクセサリ”などのデバイスは、前年比平均35%の成長を見せ、今年の第3四半期には64億5000万ドル(約6800万円)の売上となった。

 「Apple Fitness+」などウェアラブルデバイス対応のヘルスケアサービスは、Apple Watchなどの需要拡大に繋がるのだという。

 Appleは9月、血中酸素センサーを搭載したApple Watch Series 6のリリース、そしてシンガポール政府と、健康促進のためのパートナーシップを締結したことを発表した。同国のApple Watchユーザーが、運動や瞑想などのフィットネスに取り組むと、最大380シンガポールドル(約3万円)を支給するとしている。政府との連携は、業界での存在感を示すには十分だろう。

業界の先駆者、PelotonはAppleの市場参入にも揺らがぬ自信

 Appleのヘルスケア市場参入は、フィットネス企業の「Peloton」に強く影響されていると見られている。Pelotonは家庭用のフィットネスバイクを販売する会社で、業界で最も注目される企業の1つだ。ウイルス流行による外出自粛も手伝って、オンラインレッスンが受講できるサブスクリプションサービスも利用者が大幅に増加している。

 『モトリーフール』の記事によれば、同社のサブスクリプション数は「前年比113%増の109万を超え、有料デジタルサブスクリプションは3倍以上の32万近くまで増加している」という。また1年後の解約率はわずか0.52%と、その定着率も驚異的だ。メインとなるバイクを利用したメニューに加え、筋トレやヨガ、瞑想などのメニューがユーザーのエンゲージメントを高めているという。

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