iPhone 12シリーズで最も注目すべきは「LiDARセンサー」だ アプリ界に大きな変革呼び込むか
何よりも、3Dスキャンがより一般的になることが大きい。例えば、出かけた先で気になる家具を見つけたとしよう。今までであればカタログをもらうか、商品名をメモして後からサイズを調べ、家に帰って部屋に置くとどうなるかを考える。ARアプリを使ったとしても、家具の3Dモデルが提供されていなければ同じ大きさの箱を置くぐらいしか出来なかった。それがiPhone 12 Proがあればその家具をスキャンしておくだけで、部屋に実際に置けるかどうかのシミュレーションが可能になる。気軽に計測が出来る状態は、それだけで様々な新しい機会を創出する。
そして、LiDARセンサーがついたデバイスを多くの人が持つ環境になる。上位機種とは言え、1千万人以上がLiDARを使えるようになる。すると、今まで一部の人しか触れてこなかったOBJやSTLといった3次元形状のデータが世に溢れることになるだろう。その使い道はモデリングや3Dプリンタの出力がほとんどだったが、これらのファイルの使い道は今後より増えていく。
一時期のスマホアプリ乱立時代も過去の話になり、新しいアプリ体験を最近味わえていないと悩む人も多いのではないだろうか。LiDARセンサーは閉塞感のあったアプリ界に新しい風を呼び込む。きっとまだ想像してもいないようなことに使うアプリが出てくるはずだ。これから出てくる新しいアプリたちに期待したい。
■布村壮太
ジャニーズとガンダムを愛するMENSA会員。ガチャは出るまで回す派。Twitter