『ネトフリシネマinバーチャル渋谷』、バーチャル世界での現実の追体験が示す5G時代のエンタメの姿
また現実の追体験だけでなく、現実ではできないことができることもネトフリシネマならではの魅力だろう。今回の上映作品でいえば、『日本沈没2020』の大災害に立ち向かう姿や『バキ』のライバルとの死闘、『アグレッシブ烈子』の日常的なストレスに悩まされる姿、『攻殻機動隊 SAC_2045』の現代の社会問題ともリンクする世界観など、視聴しているとそれぞれ感想があると思うが、「ネトフリシネマ」では、コメント機能を使うことでリアルタイムに観賞中の作品の感想をそこに集まった他のユーザーと共有することができる。こういった現実の映画館では難しい、「ネトフリシネマ」ならではの体験もバーチャルの世界で行われる上映会だからこその醍醐味と言える。
フルデジタルのバーチャル空間でのイベントであっても、現実とオーバーラップする部分を意識することで、現実の追体験的に楽しめる「ネトフリシネマ」。今後、より一層5Gの普及とテクノロジーの進化が進めば、今回のような映画の上映会やライブなど複数のエンタメイベントが現実世界と同じように同時にバーチャル渋谷で行われるようなことも実現するかもしれない。また、それを求めて多くのユーザーがアバターを介し、バーチャル渋谷の中を動き回りながら有料イベントのエントランス料金を支払ったり、イベント関連グッズを買ったりするようになれば、エンタメのメタヴァース化も一気に加速するのではないだろうか? そういった今後の5G時代のエンタメの在り方を考えたとき、今回のイベントはその足がかりになるものだ。かつて我々が想い描いたエンタメの未来は、もう手を伸ばせばすぐ届くところまで来ている。
■Jun Fukunaga
音楽、映画を中心にフードや生活雑貨まで幅広く執筆する雑食性フリーランスライター。DJと音楽制作も少々。
Twitter:@LadyCitizen69
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・会場内でのアバターの操作方法については以下を参照
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