ナイツ塙、東野幸治、ニューヨーク……芸人YouTuberのラジオライクな“トーク動画”が人気拡大中
ここ最近、YouTube上で人気お笑い芸人のラジオ動画や、ラジオライクなトーク動画が次々と投稿され、人気を博している。
コロナ禍の今、ラジオの価値が見直され始めている。インターネットラジオサービス・radikoの利用者数は、1、2月が約750万だったのに対し、3月には880万人に増加。4月に900万人を突破して以来、現在も同程度の水準をキープしている。外出自粛やテレワーク、休校、あるいはマイカー需要の拡大などによる、“ながら聴き”ニーズの拡大が、その要因の一つであることは間違いない。
こうした追い風の影響もあってか、YouTube上では現在、お笑い芸人のラジオ風トーク動画が花盛りだ。特に、コンビのツーショットトークを収録した動画が目立ち、特色あるコンテンツを届けている。
たとえば、ロザンの宇治原史規と菅広文は、公式チャンネル「ロザンの楽屋」で、社会的関心事を独自の視点から論じる動画を多数投稿。「【東京オリンピックをやるかやらないか】国民投票してほしい」(9月30日公開)、「部員が大麻を使っても部活を休止する必要はない」(10月9日公開)、「GoToトラベルで感染が爆発しなかったのはなぜか調べろ」(10月11日公開)などが、その一例。どちらか一方が話し続けるのではなく、聞き手側が話し手の持論を肉付けしたり、または、論理の破綻を指摘しつつ折衷案を提示したりと、2人共に知的体力の豊富な高学歴芸人らしいやり取りが楽しい。
そもそも、地上波ラジオのパーソナリティをしていない限り、コンビ揃ってのツーショットトーク自体が貴重だったりする。キングコングは、コンビの公式チャンネル「毎週キングコング」で、週に1回トーク動画を更新。片やトップYouTuber、片や日本一のオンラインサロン運営者になった今、2人そろってしゃべっていること自体、プレミア感があるというもの。
ニューヨークは毎週日曜日に「ニューヨークのニューラジオ」と題した1時間~1時間30分程度のラジオ番組を生配信。かつてはニッポン放送『ニューヨークのオールナイトニッポン0(ZERO)』でパーソナリティを務めていただけあって、そのトークスキルは折り紙付きだ。
オリエンタルラジオは、NHKラジオ第一『らじらー! サンデー』のMCを務めているが、乃木坂46メンバーが週替わりでゲスト出演する同番組は、企画色がやや強め。2人水入らずで腰を据えて語り合っているのは、同コンビの公式チャンネルをおいて他にない。
また、地上波ラジオと掛け持ちして、YouTubeラジオを運用している芸人もいる。
ナイツの塙宣之もその一人。ナイツは、TBSラジオ『土曜ワイドラジオTOKYO ナイツのちゃきちゃき大放送』、ニッポン放送『ラジオビバリー昼ズ』と2本のレギュラーラジオを持ちながら、9月7日よりスタートした月曜~金曜日の帯番組『ザ・ラジオショー』(ニッポン放送・13:00~15:30)と、毎週莫大な数のラジオ仕事をこなしている。
それに加えて、公式チャンネル「ナイツ塙の自由時間」にて9月14日からラジオ番組「ナイツ塙の上石神井ラジオ」を開始。放送時間は毎週月曜23時からだいたい1時間。朝とお昼の生放送では言えないようなここだけの話を聞けるのが魅力だ。