『SPACE SHOWER SWEET LOVE SHARE supported by au 5G LIVE』に見た、テクノロジーによって引き寄せられるリアルライブの姿とその未来

『ラブシェ』に見たリアルライブの未来

 また、テクノロジーが遠隔地からの撮影を可能にし、離れた場所同士の映像をひとつのプラットフォームにまとめる、複数人の遠隔地からのリモート出演を可能にするなど、これまではできなかった場所からの撮影や配信も簡単に可能になるかもしれない。そして、ライブ配信用マルチビューアーも、例えば特定のチャンネルを360°VRにするなど、今まで以上に多くのチャンネルを持つようになるだろう。

 今回のイベントでは、アーティストと視聴者とのやりとりは、タイムラインに流れるコメントをアーティストが読み上げたり、視聴者が書き込むだけにとどまっていた。しかし、5Gによって、そういったコール&レスポンスの部分にもARやリモート撮影が取り入れられるようになれば、アーティストと視聴者がよりインタラクティブに交流できるバーチャルライブも実現するだろう。

 『SPACE SHOWER SWEET LOVE SHARE supported by au 5G LIVE』は、今あるテクノロジーを活用することで、コロナ禍によってオンラインに移行せざるを得なかったイベントを限界までリアルイベントに近づけることを試みたものであると言える。そして、それと同時に、この先の5G普及後のオンラインイベントの可能性にも触れることができるイベントでもあった。今後はその実現までの過程を追う意味でも、ARや5Gを活用したイベントから目が離せなくなりそうだ。

■Jun Fukunaga
音楽、映画を中心にフードや生活雑貨まで幅広く執筆する雑食性フリーランスライター。DJと音楽制作も少々。
Twitter:@LadyCitizen69

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『SPACE SHOWER SWEET LOVE SHARE supported by au 5G LIVE』

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