中国が秘密裏に「ロケット発射&宇宙船の帰還と着陸」に初めて成功 日本はどうなる?
中国が謎の宇宙船の打ち上げ、着陸させる実験を行なったことが明らかになった。
重要なブレークスルー
中国は秘密の宇宙船を無事に着陸させる「重要なブレークスルー」を祝う、と『The Verge』は報じている(参考:https://www.theverge.com/2020/9/7/21425806/china-secretive-reusable-spacecraft-spaceplane-safe-landing-x-37b)。
宇宙船は中国の長征2号Fロケットを使用して打ち上げられた。再利用可能な宇宙船を無事に着陸させ、宇宙への行き来に便利で安価な方法が確立されたという。
中国の国営通信社である新華社によると、9月4日に打ち上げられ、軌道上に2日間、留まった後、9月6日に着陸した。しかし、その再利用可能な宇宙船については、ほとんど知られていない。
中国の軍事情報筋は、ミッションの詳細は公開できないが、南華早報に対してアメリカの「X-37B」を例に挙げたという。
「X-37B」は「スペースシャトル・オービター」を約4分の1のサイズにした宇宙船で、米空軍は、再利用可能な宇宙技術の実証のためのテストプログラムと説明している。
専門家は軍事実験を確実視
ハーバード・スミソニアン天体物理学センターの天文学者で宇宙船と衛星に詳しいJonathan McDowell氏は、新たな宇宙船の軌道経路などの状況証拠から、中国がスペースシャトルのような小型の無人宇宙船を打ち上げて着陸させたことを示唆していると述べる。
またMcDowell氏は「秘密にしているのは、それが軍事プロジェクトだからだと私は確信している」と主張する。
中国が2016年に5KMにもおよぶ巨大な滑走路を建設したが、新しい宇宙船の軌道はその滑走路に沿っていたと『NPR』は伝えている(参考:https://www.npr.org/2020/09/09/911113352/new-chinese-space-plane-landed-at-mysterious-air-base-evidence-suggests)。
中国は、発車時刻について事前に公開しなかったが、米軍は追跡ネットワークで新しい宇宙船をキャッチし、McDowell氏らが即座に計算すると、その軌道は、中国が以前に核実験を行なっていた地域にある、秘密の軍事施設の上空を通過していたという。