Epic GamesのApp Store課金紛争がWordPressに飛び火 創設者は怒り、Appleは謝罪
Appleは、人気ゲーム『Fortnite』がApp Store課金を回避したことで、同アプリを締め出し、開発元のEpic Gamesと法廷闘争に発展しているが、その煽りを他のアプリも受けているようだ。
世界中で幅広く使用されている無料のコンテンツ管理システムWordPressが、Appleにより、App Storeから一時、排除されたことが明るみに出た。
WordPress創設者が怒りのツイート
WordPressの創設者であるMatt Mullenweg氏は8月22日、次の通りツイートした。
「iOS版のWordPressがアップデート出来ませんでした。App Storeにロックされ、修正するにはアプリ内課金に対応する必要がありました」
有料プランへのアップグレードのリンクが規約違反の判定
WordPressでは、ユーザーが追加ストレージ、テクニカルサポート、追加機能に料金を支払うオプションがあり、WordPress.comプランのアップグレードをリクエスト出来るようにダイレクトリンクが含まれていたため、App Store課金システムを迂回するものと見なされたという(参考:https://9to5mac.com/2020/08/22/apple-agrees-to-allow-wordpress-app-on-the-app-store-without-in-app-purchases-after-update/)。
App Storeレビューガイドラインには「マルチプラットフォームのアプリであっても、Appleのアプリ内課金以外の方法でユーザーにコンテンツやサブスクリプションの支払いを促すことは出来ない」とある。
WordPressが難色を示したのを受け、Appleはこの件を精査しなおした。ジャーナリストのMark Gurman氏は、Appleの見解をツイートしている。
「WordPressアプリの問題は、解決したと認識しています。開発者が、サービスの支払オプションの表示をアプリから削除したため、アプリ内課金のない無料の単体アプリとなり、開発者にその旨を伝え、混乱が生じたことを謝罪しました」