スマートウォッチがうつ病治療の鍵になる? 米大学とAppleが共同研究開始

スマートウォッチがうつ病治療の鍵になる? 米大学とAppleが共同研究開始

 うつ病の診断・治療に有効な方法としてスマートウォッチに目を付けたのはAppleが初めてではない。実際、米国、オーストラリアに拠点を置くヘルスケア系スタートアップMedibioは、Apple以前にスマートウォッチによるうつ病の客観的診断への介入に着目した企業であり、数年前に臨床試験を開始している。

 Medibioでは、競泳選手としてオリンピックで歴代最多のメダルを獲得したマイケル・フェルプス氏が取締役に就任している。フェルプス氏自身、うつ病を経験した当事者でもあり、だからこそアンケートのような気まぐれな診断方法に頼らず、客観的に病気を診断する方法の重要性を認識していたという。

 ちなみに、心拍数とうつ病との相関については、カナダのオタワ大学との共同研究により証明済みである。あくまでもMedibioのスマートウォッチに搭載予定のAIを検証の結果導き出された見解に過ぎないが、うつ病の客観的な診断の可能性が示唆されたのは言うまでもない。

 日本国内でも、九州大学の研究グループが血中代謝物の変化とうつ病の重症度との相関に着眼し、血液採取という形でうつ病の客観的な評価方法を確立すべく研究を進めている。スマートウォッチは患者の身体への負担なしに気軽に行える診断法として有望視されることが予想される。

(画像=Pexelsより)

■大澤法子
翻訳者、ライター。AI、eスポーツ、シビックテックを中心に動向を追っている。

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