動画撮影に優れたミラーレス一眼『Sony α7S III』、海外ユーザーの反応は?
ソニーが、フルサイズミラーレス一眼『Sony α7S III』を発表した。2015年10月に発売されたの前モデル『α7S II』からおよそ5年、ソニーユーザー待望の『α7S』シリーズ最新機種だ。
従来は、ミラーレスというとカメラ初心者向けといった印象が強かったが、フルサイズミラーレス一眼の登場により、プロカメラマンからも注目されるようになった。7月9日にはキヤノンが『EOS R5 / R6』を発表するなど、市場は盛り上がりを見せている。
同機種の特長は、新開発した「有効約1210万画素の裏面照射型CMOSイメージセンサー」や、「拡張最高ISO感度409600」「15+ストップのダイナミックレンジ」、「最大4:2:2 10bitの4K 120p動画記録」のほか、α7Sシリーズとして初の「像面位相差AF」に対応していること。
さらに、AF、画像認識、画質調整、現像といったリアルタイム処理を、新画像処理エンジン『BIONZ XR(ビオンズ エックスアール)』に集約することで、画像処理の遅延時間を短縮するとともに、動画・静止画処理能力を大幅に向上しているなど、動画クリエイターにとって魅力的なアップデートを兼ね備えている。
国内では概ね好評のようにみえるが、海外の反応はどうなのだろうか。本発表を受けた、海外カメラユーザーたちの反応を見てみよう。海外ユーザーの反応
「このミラーレスカメラは、ビデオ撮影をする人には間違いなく良い製品じゃないかな。高性能なコーデックは、複雑なワークフローには貴重だよ」
「価格を除けば、かなりいいカメラだと思う。ただ、私のようにすべてのユーザーがビデオ機能を欲しているわけではないし、私は買わないかな。不要な機能にお金を払いたくないから」
「この製品は完全にハズレだと思う。解像度が4Kでは物足りない。さらに、キヤノンの『EOS R5 / R6』よりも熱をもちやすいとのレビューもある。あと、2012年以降12MPで満足できる人はいない」
「『α7S III』は、動きの多いアクションムービーや、暗い場所での撮影には最適かもしれない。ただ、45MP、または24MPから、12MPにスペックダウンするのはちょっと…。2020年には、12 MPだけでは足りないと思う」
「『12 MPでは十分ではない』というコメントには疑問が残る。本製品は、持ち運びやすいコンパクトサイズで、低光量のものを求めている映像クリエイター向けのカメラ。それでも十分良い写真を撮ることができる。それ以上も以下もない。解像度が6Kや8Kでないと言う人もいるけど、オーバーヒートの問題がなく、センサーの読み取りが非常に高速で、ローリングシャッターもないとなれば、トレードオフとして十分許容できる範囲だよ。『α7S III』は、かなり進歩した、ソニーの主力製品と言えると思う」
※いずれも『DPREVIEW』記事のコメント欄より引用
キヤノンの『EOS R5 / R6』と比較する声は多いものの、静止画がメインの『EOS R5 / R6』に対して、『α7S III』は動画撮影の性能にフォーカスしており、差別化が図られているようにも見える。ソニーの最高スペック『α7S III』は、多くの映像クリエイターたちのクリエイティビティを刺激しそうだ。
■堀口佐知
ガジェット初心者のWebライター兼イラストレーター(自称)。女性向けソーシャルゲームや男性声優関連の記事を多く執筆している。
〈Source〉
https://www.sony.jp/ichigan/products/ILCE-7SM3/
https://gizmodo.com/the-sony-a7siii-looks-like-its-about-to-dominate-the-fu-1844523608
https://www.dpreview.com/articles/9682538730/hands-on-with-the-sony-a7s-iii