GAFAの牙城を崩す対抗馬は、機械翻訳AIの発展で続々登場? ナミビアで開発中の革新的アプリから考える
このように、多くの希少言語が話されているインドやアフリカ諸国では、Googleをはじめとする大手ベンダーの運営するプラットフォームが、自国の言語に対応していないことを問題視する声は少なくない。
EC事業において中国企業「Alibaba(アリババ)」と一二を争いつつも、世界市場で圧巻の存在感のアマゾン。その対抗馬として頭角を現したのが、インドのバンガロールに拠点を置く、米ウォルマート傘下のフリップカートだ。フリップカートは同社が運営するプラットフォームに、多言語対応の音声アシスタントを導入したと発表。インドの経済紙「Business Standard」が報じた。この音声アシスタント自体はヒンディー語をはじめとするインド諸言語を取り巻く音声認識や自然言語理解、機械翻訳、テクストの読み上げの問題の解決策につながるとして有望視されている。
フリップカートは音声アシスタントの開発を前に、インド国内の都市や村にて約5ヶ月間にわたるエスノグラフィックリサーチを実施。調査の結果、消費者の多くがモノやサービスを入手する際に音声を駆使したタスクの実行を望んでいることが判明し、開発に至った。(参照URL:https://www.business-standard.com/article/companies/flipkart-starts-voice-assist-in-multiple-languages-to-make-shopping-simpler-120060900864_1.html)
今後、GAFAの牙城を崩す企業が新興国から次々と登場するかもしれない。
(画像=Pexelsより)
■大澤法子
翻訳者、ライター。AI、eスポーツ、シビックテックを中心に動向を追っている。