Apple、iPhone12シリーズの発売は数週間遅れると明言 2020年6月四半期売上は前年比11%増に
iPhone12シリーズの発表とリリースをひかえるAppleは、2020年4月~6月期(同社の会計的には2020年第3四半期)の決算を発表した。発表された決算は、コロナ禍の影響を感じさせない内容となった。決算報告に加えて、iPhone12シリーズのリリース時期について正式なコメントが表明された。
コロナ禍の悪影響はほとんどなし
Appleの2020年4月~6月期の決算が、7月30日付で同社Newsroomにおいて公開された。その決算によると、当該期の売上は前年同期より11%増え、企業の財務状況を知るうえで重要な指標となるEPS(1株あたりの純利益)も18%増加した。EPSに関しては、6月四半期における最高記録を達成した。
決算報告会においてAppleのティム・クックCEOは、2020年6月四半期において製品とサービスの両部門で2桁の成長を記録し、アクティブな製品のインストールベースがすべての販売地域と主要な製品カテゴリーで過去最高を達成したことも報告した。このようにコロナ禍の悪影響をほとんど受けていない決算となった。
調査会社Counterpointが7月20日に発表したレポートによると、アメリカにおける2020年6月四半期では、スマホの売れ行きを評価する指標であるスマホ販売率が25%減少した。そんななか、今年4月に発表されたiPhone SE(第2世代)の販売が好調だった。同スマホが、2020年6月四半期のAppleの決算に大きく寄与したことは明白である。
以上の決算を報じたCNETの30日付の記事では、AppleのCFO(最高財務責任者)であるLuca Maestri氏のiPhone12シリーズに関する発言が報じられている。同氏によると、昨年は9月下旬にiPhone11シリーズを発表し販売開始したが、今年は販売開始が数週間遅れるだろう、とのこと。この発言により、iPhone12シリーズは9月に発表され、10月にリリースされることがほぼ確定的となった。
10月には新しいiPadも登場か
Appleの2020年6月四半期決算報告の直前、iPhone SE(第2世代)のリリース時期を的中させたことで有名となったApple製品リーカーのJon Prosser氏は「iPhone12と新しいiPadは10月だ」とツイートした(下のツイート参照)。同社CFOのLuca Maestri氏の発言により、Prosser氏のリークのうちiPhone12については裏付けられたことになる。
Prosser氏のリークツイートを報じたApple製品専門ニュースメディア『MacRumors』の記事によると、同氏が言う「新しいiPad」の候補はふたつある。そのふたつとは、iPad miniとiPad Airだ。前者の最新版にあたる第5世代と後者の最新版である第3世代は、どちらも2019年にリリースされている。10月にどちらか(あるいは両方の)最新版がリリースされる場合、画期的な機能は実装されないマイナーな改善版になると予想される。
実のところ、iPadに関しては最新のディスプレイ素材であるミニLEDを使ったiPad Proが開発されているという噂があるのだが、この製品については2021年以降のリリースになると見られている。
もっとも、Prosser氏の最近のリークはやや信頼性を欠くものとなっている。例えば、同氏はiOSが「iPhoneOS」に改称されるとリークしたが、外れてしまった。iPhone12のリリース時期については的中させたが、新しいiPadに関してはその信憑性は定かではないと見るべきだろう。